薬剤師が教える!花粉症シーズンにおすすめの市販薬5種

花粉症は、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称であり、主にアレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎があります。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみや鼻水が生じ、少し遅れてから鼻づまりや目のかゆみなどが生じます。
日本において花粉症を有する人の数は、正確なところ分かっていませんが、全国的な調査としては、全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした2008年(1月~4月)の鼻アレルギー全国疫学調査において、花粉症を有する者が29.8%であったとの報告があります。日本人のアレルギー性鼻炎の有病率は年々増加しており、花粉症はまさに国民病といわれる病気です。
花粉症は、鼻水や鼻づまり、くしゃみの症状がある人や目のかゆみがある人など様々です。アレルギー性の鼻炎や目のかゆみには、市販薬でセルフメディケーションすることができます。自分の症状に合った商品を選ぶことが大切です。


※掲載している商品の選定、商品画像や価格、特徴、対応レベル目安などはCureBellの情報を基にしており、監修者によるものではありません。
目次
花粉症のシーズンにおすすめの市販薬

花粉によるアレルギー症状(鼻水、目のかゆみなど)の緩和を目的として、おすすめできる市販薬を5種類紹介します。正しく理解し、自身の症状にあった市販薬、またはその組み合わせを選択できるようになりましょう。
鼻症状には内服薬(鼻炎薬)、または点鼻薬を
花粉などのアレルギーによる鼻水、くしゃみ、鼻づまりには、鼻炎薬や点鼻薬を使うと良いでしょう。内服薬は、抗ヒスタミン成分などが含まれた商品がメインとなり、1日の服用回数や自動車などの運転の有無、持病の有無などから商品を選ぶと良いでしょう。
点鼻薬は、特に鼻づまりがある方におすすめで、ステロイドや抗ヒスタミン成分などが入った商品があります。ただし、点鼻薬の中には使いすぎるとかえって症状が悪化してしまうものがあるため、添付されている説明文書を確認して使用ください。
薬による眠気に注意
鼻炎薬の中には、第1世代抗ヒスタミン薬など眠気がでる恐れのある成分が含まれた商品があります。自動車を運転する方や眠気が困る方は、商品の選択に注意してください。また眠気が強くでる商品ほど、効き目が強いとは限りません。
例としてステロイド点鼻薬は、眠気がでる成分ではありませんが、市販薬の中では、鼻の症状に高い効果が期待できます。
鼻炎薬と点鼻薬を併用できる?
症状がつらい場合は、鼻炎薬と点鼻薬の併用がおすすめです。効果を求める場合におすすめの組み合わせは、内服薬である第2世代抗ヒスタミン薬と点鼻薬であるステロイド点鼻薬です。
目のかゆみや充血には、点眼薬(目薬)を
花粉などアレルギー反応による目の症状は、目薬や洗眼薬を使うと良いでしょう。目のかゆみを我慢できず掻いてしまうと、さらに症状が悪化してしまうこともあります。
目薬の場合は、内服薬に比べて全身的な副作用は少ないです。アレルギーによる目のかゆみに使える目薬としては、抗ヒスタミン成分や抗アレルギー成分などが含まれた目薬がおすすめです。コンタクトレンズ装用の有無なども考慮して商品を選ぶようにしましょう。
花粉などを洗い流すには洗眼薬を
花粉の時期には、目に入った花粉を洗い流すことも目のケアとして有効です。花粉は目の中だけでなく、目の周りの柔らかい皮膚やまぶたの裏側にも付着して炎症を引き起こします。そのために、目の中の花粉だけでなくまぶたの裏についた花粉までしっかり洗い流すことも大切です。
洗眼薬には、ホウ酸など様々な成分が含まれており、携帯しやすい点眼型の商品から専用のカップを用いて洗眼する商品などがあります。
アレルギーによる肌荒れの症状に
花粉が原因で肌荒れが起こるという人は少なくありません。内用の抗ヒスタミン薬や外用の皮膚用薬で様子を見ることができますが、基本的な対策として、花粉を浴びないようにすることや保湿などのスキンケアによるバリア機能を低下させないことが重要です。
鼻と目、どちらの症状もつらい場合
鼻炎薬と点鼻薬、さらにアレルギー用目薬は併用が可能です。ただし、眠気がでやすくなる場合もあるため、心配な場合は薬剤師や医薬品登録販売者などの専門家に相談してから購入するようにしましょう。
市販薬の服用には、注意が必要な方もいます

鼻炎薬や点鼻薬、目薬、洗眼薬、皮膚薬などを紹介しましたが、購入する前にそれぞれに注意すべきことがあることを理解しておきましょう。特に商品裏面、または側面などや商品に同封されている説明文書(添付文書)をしっかりと確認しましょう。
わからないことや悩むことがあれば、薬剤師や医薬品登録販売者などの専門家に確認するとよいでしょう。
妊娠中や授乳中の方
妊娠中や授乳中の方は、まずは主治医への相談を優先するようにしましょう。その上で、使用できる市販薬の選択肢としては、全身作用が少ない点鼻薬や目薬がおすすめです。
ただし、商品によっては妊娠中に使用ができないとされるものもあるため、注意が必要です。内服薬を希望される方は漢方薬の小青竜湯などが候補となります。
15歳未満の小児
15歳未満の小児の花粉などによるアレルギー症状は、小児用の鼻炎薬などを選択するとよいでしょう。購入時には、必ず使用できる年齢などを確認し、大人用の商品を自己判断で子どもに服用させないようにしましょう。
持病のある方
高血圧や糖尿病などの持病がある方は服用できない商品があります。使用上の注意における「してはいけないこと」「相談すること」をしっかり確認してから購入しましょう。
特に鼻炎薬などに含まれる成分「プソイドエフェドリン」は、高血圧や糖尿病、心臓病などの持病がある方は服用できません。さらに濫用等の恐れのある医薬品にも指定されており、使用は必要な時、最小限にするとよいでしょう。
薬の飲み始め、ベストなタイミング
商品によっては花粉飛散予測日から、または症状が出始めたら、早めの服用をおすすめしているものがあります。症状が出てから使うべき商品もあるため、商品の購入時に相談するようにしましょう。
なお2025年の花粉飛散予測日や飛散量などは厚生労働省のサイトで確認ができますので、参考にすると良いでしょう。
市販薬と病院で処方される薬の違い
病院で処方される薬と同じ成分・量が配合される市販薬(スイッチOTC)も販売されています。スイッチOTCとは、医師が処方する医療用医薬品として長い間使用され、有効性・安全性が確立された成分を一般の方が使用できるようにOTC医薬品(市販薬)に転用したものです。
もちろん病院でしかできない治療や薬もあります。症状がひどい場合などは、病院を受診するようにしましょう。
<花粉などのアレルギー症状の市販薬の選び方>
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花粉症のシーズンにおすすめの商品
アレルギー専用鼻炎薬
医療用と同成分・同量※のアレルギー専用鼻炎薬
※フェキソフェナジン塩酸塩1錠あたり60mg配合
アレグラFXは「しっかり効く」のに「眠くなりにくい」アレルギー専用鼻炎薬です。
鼻炎症状を鎮めるだけでなく、悪化させない第2世代の抗ヒスタミン薬だからしっかり効く!
鼻にはしっかり効いて脳には入りにくいから眠くなりにくい!









花粉に、1日1回長く効く。
●花粉・ハウスダストなどによるつらいアレルギー性鼻炎症状にお悩みの方
●アレルギー性鼻炎によるくしゃみ、鼻水に、しっかり効かせたい方
●日中に眠気※やパフォーマンスの低下を起こしにくい薬をお探しの方
におすすめ!









●1日1回1錠で、ずっと効くのに眠くなりにくい
●口が乾きにくい アレルギー専用鼻炎薬
●第2世代抗ヒスタミン成分 ロラタジン配合









●脳に影響を及ぼしにくいため、眠くなりにくいアレルギー専用鼻炎薬です。
●「集中力、判断力、作業能率の低下」といった、気付きにくい能力ダウン(インペアード・パフォーマンス)も起こしにくいお薬です。
●1日2回の服用で、24時間効き目が持続します。
●空腹時にも服用できます。
●小さくて飲みやすい錠剤のお薬です。
※花粉などの季節性のアレルギー性鼻炎症状に使用する場合は、花粉飛散予測日から、又は、症状が出始めたら早めに服用を始めると効果的です。









アレルギー専用点鼻薬
花粉症(季節性アレルギー)専用の点鼻薬。
鼻みず、鼻づまり、くしゃみに、フルチカゾンプロピオン酸エステル(ステロイド)配合の
鼻スプレーが、シュっと鼻に直接効く。
たった1プッシュ※で6つの炎症物質をブロック
※各鼻腔に1噴射、1日1回









●アンテドラッグステロイドのベクロメタゾンプロピオン酸エステルを配合しています。
●ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの働きにより鼻腔内のうっ血や炎症を抑え、鼻の通りをよくします。
●一定量の薬液が噴霧できるスプレーです。一度スプレーした液は、容器内に逆流しませんので衛生的です。









1.抗炎症作用と抗アレルギー作用を併せ持つ「ベクロメタゾンプロピオン酸エステル」が、鼻粘膜にダイレクトに作用し、花粉によるつらい鼻づまりや鼻水、くしゃみをおさえます。
2.朝の使用で夕方まで、夕方の使用で朝まで効果が続く点鼻薬です。(通常1日2回使用した場合)
3.スーッとした清涼感があり、患部に留まり液ダレしにくいタイプの点鼻薬です。
4.あらゆる角度から噴霧可能で、最後まで使いきれるスプレー容器を使用しています。
5.鼻炎用内服薬や点眼薬と同時にお使いいただけます。









アレルギー専用点鼻薬(目薬)
花粉などによる、強烈な目のかゆみに効く!
7 つの有効成分配合。
スイッチOTC成分配合。
【クールタイプ】
アレルギー症状が起こるメカニズムに着目し、抗アレルギー成分・抗ヒスタミン成分・抗炎症成分に角膜保護成分と角膜修復補助成分を加えた、強烈な目のかゆみに効くアレルギー専用目薬です。
スイッチOTC成分[クロモグリク酸ナトリウム、プラノプロフェン]を配合しています。












「ロート アルガード クリアブロックZ」は、花粉などによるつらい目のかゆみ・充血に効く眼科用薬です。
アレルギー抑制成分※1、かゆみを止める成分※2、炎症を鎮める成分※3、外的刺激などによりダメージを受けた角膜を保護する成分※4など、全有効成分最大濃度配合※5。
アルガード史上、最強の処方設計!
花粉症などのアレルギー症状が続き、かつ、炎症を伴う方へ。従来の一般用アレルギー用点眼剤を2日間位使用し、十分な効果が得られなかった方におすすめします。
すっきり爽快なさし心地。
※1:クロモグリク酸ナトリウム
※2:クロルフェニラミンマレイン酸塩
※3:プラノプロフェン
※4:コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
※5:既承認一般用眼科用薬中(平成28年7月現在)












●抗アレルギー剤「ペミロラストカリウム」を配合した「目のアレルギー症状の緩和」に効果を発揮する目薬です。
●花粉シーズン中の症状軽減を目的とした場合、症状があらわれていなくても花粉飛散開始の1〜2週間前からの使用をおすすめします。












抗アレルギー成分「アシタザノラスト水和物」を配合し、アレルギー症状を引き起こす化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の放出を抑制することで、症状を緩和します。
小容量5mL×2本入りなので、持ち運びに便利で、衛生的です。












洗眼薬
「ロートV7洗眼薬」は、さまざまな眼病の原因となる物質(大気汚染物質、目やに、黄砂、ホコリ・ハウスダスト、花粉など)を洗い流し、眼病を予防する洗眼薬。
加齢による涙液排出能の低下によって、汚れた涙が溜まりがちな瞳のケアにもおすすめです。
7つのこだわり(5つの有効成分と2つの製剤特徴)をもつ洗眼薬。優れた洗眼効果で、すっきりクリアな洗い心地。年齢や環境変化による瞳のトラブルを防ぎます。
ロート製薬独自の「イージーカップ」を採用。上向き、下向き、どちらでも使用でき、つまんで起こる対流効果で瞳をすっきり洗浄します。
さわやかな清涼感です。
まるごと洗って、瞳をスッキリ清潔・健康に
※1 一般用眼科用薬(洗眼薬)製造販売承認基準の最大濃度配合
○コンタクトレンズを使用していると、目の不快感、目の疲れ等を感じやすくなります
アイボンWビタミンPREMIUMは、3種類のビタミンとアミノ酸類を配合したピンクの薬液で、目にたまった汚れやほこりを洗い流し、瞳を健康に保ちます
○防腐剤※不使用
※2 防腐剤とはベンザルコニウム塩化物、パラベン等のことを指します
○500mLのボトルは、環境保護を考えたバイオマス原材料を配合しています
アレルギーによる肌荒れに
特長 1 アレルギー反応を抑え、炎症やかゆみを鎮めます
抗ヒスタミン剤のジフェンヒドラミン塩酸塩が速やかにアレルギー反応を抑え、炎症やかゆみなどの不快な症状を鎮めます。
特長 2 お子様にも飲みやすい糖衣錠です
5歳以上のお子様から服用頂けます。









顔のかゆみ・かぶれに「キュアレア」
Point1 肌に優しいから目のまわりにも使える。
Point2 かゆみをサッと鎮める
Point3 炎症の悪循環を断つ!












こんな症状は受診を

以下に1つでも当てはまる場合は、医療機関を受診しましょう。
鼻症状がある方
- 色の濃い鼻水が出る
- 鼻詰まりがひどい、呼吸が苦しい
- 鼻の奥が痛い
- 鼻血が出やすい
- 顔面の腫れや痛みがある
- アレルギー性鼻炎なのか鼻かぜなのか原因がはっきりしない
目の症状がある方
- 片眼のみ症状がある
- 目に強い痛みがある
- 目やにがひどい
- 異物感がある
- 視野狭窄、視力の低下がある
花粉症のセルフケア

いくら薬を飲みつづけていても、体に花粉が付いたままの状態でいると症状が改善されづらくなってしまいます。普段から花粉を体につけない、花粉を家に持ち込まない、対策が重要です。
外出時には体に花粉がなるべく侵入しないような身支度を
もちろんですが、マスクは鼻や口への花粉の侵入を防ぎます。花粉の飛散時期に外出する時はなるべくマスクをして出かけるようにしましょう。
目のかゆみなど目のアレルギー症状がある方はあわせて花粉対策眼鏡を使用するのも選択肢の1つです。なるべく顔との隙間が少ないものを選ぶとより効果的です。
衣服には花粉防止スプレーなどを使用し、衣服に花粉が付着しにくくさせる選択肢もあります。
花粉を家に持ち込まない
帰宅したときは家に入る前に衣服についた花粉をブラシなどで払い落し、室内に花粉を持ち込むことをなるべく防ぎましょう。
また、手洗い・うがい・洗顔もできるだけ早く行い、皮膚・粘膜についた花粉を洗い落しましょう。帰宅後すぐにお風呂に入って着替えても良いでしょう。
外出時だけではなく、洗濯物にも多くの花粉が付着しているので取り込む時もよく払い落としましょう。花粉の飛散が多い時には室内干しや乾燥機の利用も検討しましょう。
室内の花粉を減らす
花粉の多い時期にはなるべく窓を開けないようにし、花粉の侵入を防ぎましょう。空気清浄機を使用して花粉を取り除くことも効果的です。