にきびにおすすめの市販薬|成分・選び方まで徹底解説!

にきびは医学的な正式名称を「尋常性ざ瘡」といい、れっきとした皮膚の病気の一つです。自然に治ることも多いですが、にきびがあるだけでいやな気持になったり、ストレスがたまったりするという方も多いでしょう。

そのため、少しでも早く治したいという方は市販薬の使用を検討してみてください。

今回は、市販薬の種類や選び方、おすすめの市販薬について詳しく解説します。

この記事の監修者
檀上 大貴
医薬品登録販売者。大手ドラッグストアでの勤務を経験後、ウィルベース株式会社に入社。ドラッグストア等向けにOTC(市販薬)販売のコンサルティング、OTCに関する各種リサーチを行っている。... 続きを読む

にきびで市販薬を使うとよいケース

以下のようなケースでは、市販薬はとても便利で有用です。

  • ごく軽症の場合
  • 皮膚科に行けないようなときの応急処置
  • にきびを隠したいとき
  • など

市販薬の中には、肌色で、にきびを隠せるようなものもあります。また、ちょっとしたにきびくらいで病院に行くのは気が引ける…という方も多いでしょう。そんな時は、気軽に入手できる市販薬が役立ちます。

ただ、それ以外のケースでは、病院(皮膚科)を受診して薬を処方してもらったほうが高い効果が期待できるでしょう。

実は、病院でよく処方されるにきび治療薬と、市販されているにきびの薬は成分や期待できる効果が大きく異なります。そのため、ひどいにきびも確実に治したいというような方は、病院を受診したほうが良いケースが多いです。

病院受診が必要なケース

  • にきびが多い(目安は顔の片側に6個以上)
  • 化膿、しこりがある
  • かゆみ、痛みが強い
  • 水ぶくれがある
  • 発熱、倦怠感、目の異変、のどの痛み、排尿痛、口内炎など、別の症状を伴う
  • 10歳未満
  • 1週間以上市販薬を使っても治らない

にきびが多い場合や、化膿、しこり、かゆみ、痛みなどもある場合はにきびが重症化しており、市販薬では治らない恐れがあります。また、かゆみや痛み、水ぶくれ、その他の症状がある場合はにきびではなく何らかの感染症の恐れもあるため、早めに受診したほうがよいでしょう。

さらに、10歳未満でにきびができることは珍しいので、内分泌異常の可能性を考慮すべきケースもあります。

そのほか、市販薬では治らないときも、にきび以外の可能性を考慮して早めに受診しましょう。

にきびの市販薬の種類

にきびの市販薬は、主に以下の3つに分けることができます。

種類 成分 効果など
抗炎症薬 イブプロフェンピコノール
グリチルレチン類
炎症を鎮める
皮膚軟化剤 硫黄 角質を柔らかくして、皮膚の角化(皮膚が硬くなる)を改善する
漢方薬(飲み薬) にきびによいとされる漢方薬は複数種類ある 他の治療法で効果がない時に選択肢となる

上記はいずれも副作用のリスクが低く、ある程度の効果が見込めるものです。にきびの状態や、得たい効果、目的などによって選びましょう。

その他に、にきびの原因となる菌の増殖を防ぐ「殺菌剤」もありますが、市販の殺菌剤の効果ははっきりしていません。

また、洗顔やスキンケアはにきび治療の基本なので、必ず行う必要があります。ニキビケア用の製品もあるため、併せて購入を検討してみてください。

にきびの市販薬の選び方

にきび市販薬を選ぶときは「症状」「目的」「薬のタイプ(内服・概要など)」の主に3つの軸について考えましょう。

症状に適したものを選ぶ

症状によって適する薬は異なります。

にきびは、面皰(毛穴に皮脂がつまった状態)→炎症性皮疹(炎症が起きた状態)→嚢腫・硬結(化膿やしこりが生じた状態)→瘢痕(傷あと)のように進行していきます。白にきび、赤にきび、黄にきび、しこりにきび、にきび跡などと呼ぶこともありますね。

化膿以降の症状は病院に行ったほうがよいですが、炎症性皮疹までなら以下のような市販薬で改善できることがあります。

毛穴のつまり(面皰・白にきび):皮膚軟化剤

毛穴がつまった白にきび(面皰)の状態であれば、「皮膚軟化剤」が適しています。角質を柔らかくし、毛穴のつまりを予防・改善してにきびの改善につながります。

なお、皮膚軟化剤に含まれる硫黄には、殺菌作用や皮脂分泌を抑制する作用も期待できます。

炎症が起きている(炎症性皮疹・赤にきび):抗炎症薬

炎症が起きているときは炎症を鎮める薬を使いましょう。抗炎症薬によく含まれるイブプロフェンピコノールは、病院におけるニキビ治療のガイドラインでも選択肢の一つとして挙げられている成分です。

また、炎症しているにきびに衣服や髪、手が触れると悪化の原因になるため、酸化亜鉛の保護薬も使うとよいでしょう。

なお、炎症しているにきびに市販のステロイドは使いません。理由については記事の後半で紹介しています。

目的で選ぶ

にきびの場合は、きちんと治したいのはもちろんのこと、今すぐ隠したいというときもあるでしょう。そんなときは以下のような市販薬が選択肢となります。

にきびを隠したいとき:肌色タイプの塗り薬

にきび市販薬の中には色が肌色のものがあります。まるでお化粧をするように、にきびを隠しながら治すことができるでしょう。

病院で処方されるにきび治療薬に肌色のものはないので、これは市販薬の大きなメリットだと言えます。

薬のタイプで選ぶ

にきびの薬には塗り薬と飲み薬があります。基本的には塗り薬を使うことが一般的ですが、飲み薬がよいという方にも選択の余地はあります。

塗り薬:皮膚軟化剤や抗炎症薬

すでに紹介した通り、塗り薬を使うなら、症状に合わせて皮膚軟化剤や抗炎症薬を選ぶとよいでしょう。市販の抗菌剤は効果がはっきりしないため注意しましょう。

また、にきびを隠したいときは肌色の薬が重宝します。

飲み薬:漢方薬

にきび市販薬で飲み薬といえば漢方薬です。病院におけるニキビ治療のガイドラインでも選択肢の一つとして漢方薬が挙げられています。

炎症しているかどうかは関係なく、にきび全般に使いやすいのが荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)です。赤いにきびなど炎症がある場合は清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)がよいでしょう。

漢方薬は以下のように、体質などによって使い分けます。

漢方薬 向いている人
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) ・手や足に汗をかきやすい人
・化膿しやすい人
・肌が浅黒い人
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう) ・顔が赤い人
・便秘気味の人
桂枝茯苓丸料加ヨク苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん) ・比較的体力がある人
・のぼせて足冷えがある人
・月経に伴うニキビができる人

<市販薬で買えるにきび薬の選び方>

にきび治療におすすめの市販薬10選

抗炎症薬

にきびが炎症しているときは、抗炎症成分の配合されている薬を選びましょう。

アポスティークリーム
税抜価格 6g・500円/15g・1,000円
第2類医薬品
第2類医薬品

大人ニキビのお助けアイテム「顔・胸・背中に」
メンソレータム アクネス25 メディカルクリームc
税抜価格 16g・1,200円
第2類医薬品
第2類医薬品

しつこい大人ニキビも治療 ニキビの根まで深く。高浸透のメディカルクリーム
ペアアクネクリームW
税抜価格 14g・950円/24g・1,450円
第2類医薬品
第2類医薬品

フェイスラインの吹き出物・ニキビも治療する 炎症をしずめ、しっかり効く
イハダ アクネキュアクリーム
税抜価格 16g・0円/26g・0円
第2類医薬品
第2類医薬品

ニキビ・吹き出物に効く

皮膚軟化成分入り

ここでは、抗炎症薬でありながら、皮膚軟化成分も配合された薬を紹介します。(エスカメルを除く)

エスカメル
税抜価格 15g・825円/15g・933円
第2類医薬品
第2類医薬品

ニキビの治療に イオウ8%配合
クレアラシルH3(肌色タイプ)
税抜価格 18g・0円/28g・0円
第2類医薬品
第2類医薬品

赤く、目立ちやすいニキビも しっかり治す3つのチカラ
メンソレータムアクネスニキビ治療薬
税抜価格 18g・1,100円
第2類医薬品
第2類医薬品

赤いニキビ、痛いニキビに しっかり効く ニキビ治療クリーム

漢方薬

にきびへの効果が期待できる漢方薬は以下の通りです。

漢方セラピー荊芥連翹湯エキス錠Fクラシエ
税抜価格 96錠・1,886円
第2類医薬品
第2類医薬品

目や鼻の周りが重だるい 慢性化した鼻炎、ちくのう症に [8日分]
漢方セラピー「クラシエ」漢方桂枝茯苓丸料加ヨク苡仁エキス錠
税抜価格 48錠・1,886円
第2類医薬品
第2類医薬品

しみ、ニキビをからだの内側から改善したい方に [6日分]

にきびのセルフケアのポイント

最後に、にきびのセルフケアのポイントについても解説します。薬を塗っているからそれでよいと思わずに、スキンケアや生活習慣にも気をつけましょう。

ステロイド配合の市販薬はNG

ステロイド薬には抗炎症作用がありますが、炎症は改善しても毛穴の詰まりや雑菌に対する効果がないだけでなく、副作用のリスクが高いため、使わないほうがよいとされています。

市販薬の中には抗菌成分が配合されたステロイド薬もありますが、にきびの治療目的では使わないようにしましょう。

抗生物質配合の市販薬は長期間使わない

抗生物質(オキシテトラサイクリンなど)が含まれる市販薬は、長期間使うとかえって症状が悪化したり、抗生物質に耐性を持つ菌が出現したりすることもあるため注意が必要です。

長くとも3日程度の使用にとどめ、症状が改善されなければ受診を検討しましょう。

ビタミン剤も選択肢のひとつ

病院におけるニキビ治療のガイドラインでは「推奨しない」とされていますが、ビタミン剤はデメリットが少ないため、試してみてもよいでしょう。ただし、薬と併用できないものがあるため、医師や薬剤師に確認してから飲みましょう。

にきびをつぶしてはいけない

にきびをつぶすと早く治ると思っている方もいるかもしれませんが、これは病院などで適切な器具、適切な方法によって行った時に限ります。自分でつぶすと皮膚が傷ついたり、雑菌が入ったりして悪化する恐れがあるためやめましょう。また、つぶすとにきび跡の原因にもなります。

適切な洗顔をする

洗顔は薬よりも優先すべきと言われるほど、にきび治療において大切なものです。ただし、過剰な洗顔は逆効果。刺激や乾燥によってにきびが悪化することがあるため、基本的には朝と夜の2回だけにしましょう。

また、洗顔後はスキンケアを行い、しっかり保湿してあげてください。

メイクをしてもよい

メイクはQOL改善のための有効な手段のひとつです。ただし、にきびを悪化させないようにいくつかのポイントを守りましょう。

  • 長時間のメイクを避ける
  • 厚塗りしすぎない
  • ファンデーションは油分が少なめのものを選ぶ

目元や眉毛、口元のメイクをしっかりすることで、にきびから視線をそらし、目立たなくするというテクニックもあります。

なお、ノンコメドジェニックの化粧品なら、にきびがあっても使用しやすいです。

髪型にも注意する

手や髪がにきびに触れると、刺激によって治りづらくなることがあります。そのため、前髪を含めて髪をまとめるなど、髪型にも注意しましょう。

食事制限はあまり意味がない

チョコレートやアーモンドを食べるとにきびができるといった話を聞いた事がある方も多いでしょう。しかし、特定の食べ物がにきびの原因になるような根拠はありません。そのため、好きな食べ物を我慢してストレスをためるよりは、1日何個まで、と決めて自制しながら食べたほうが良いケースもあります。

ただし、糖分を摂りすぎるとにきびにつながることがあるため、ヘルシーでバランスのよい食事を心がけましょう。