水虫におすすめの市販薬|成分・選び方まで徹底解説!
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水虫は、白癬菌というカビの一種に感染することで生じる病気です。足の指の間の皮がむけたり、じゅくじゅくしたり、足のいたるところに水ぶくれやかさかさができる、かかとなどの皮膚が硬くなる、かゆみを生じるといった症状が出ます。
市販薬でも水虫への効果は十分期待できるため、上手に市販薬を使いましょう。
今回は、おすすめの市販薬とともに、成分や選び方、使用時の注意点などを紹介します。
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市販薬でも水虫を治すことはできる!
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市販の水虫薬には様々なものがあります。最近では、医療用の強力な成分を含むものが市販されるようになり、完治ものぞめる優れものです。症状がなくなっても使い続ける、症状がない部分にも広範囲にしっかりと薬を使う、家族全員で治療を行うといったポイントを押さえることで、高い効果が期待できます。薬の正しい使い方については後半で詳しく解説するのでご参考にしてください。
ただし、病院での治療が必要なケースや水虫以外の皮膚の病気であることもあるので注意しましょう。
病院の受診が必要なケース
- 水虫の診断を受けていない人
- 炎症などの症状が強いケース
- 症状が広範囲にわたるケース
- 爪白癬の人
- 糖尿病の人
- アレルギー体質の人
- 妊娠中・妊娠の可能性がある人
- 市販薬でよくならないケース
本当は水虫ではないのに、自己判断で水虫だと思い込んでしまうケースでは、薬を使っても治ることはありません。まずは適切な診断を受けることが大事です。
また、症状が強い場合は、市販薬を使うことでさらに症状が悪化することも。さらに、 爪に症状がある場合は、市販薬では効果が期待できないことが多いです。
そのほか、体質によっては市販薬の使用にリスクがある方もいます。上記のような状況に当てはまる方は、医療機関の受診を検討しましょう。
市販の水虫薬の種類
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水虫の原因は、白癬菌という真菌(カビ)の一種です。白癬菌は、身体のさまざまな部位に感染することがあります。その中でも高温多湿なところで増殖しやすいという特徴があるため、靴や靴下で蒸れやすい足に水虫の症状が出る方が多いです。市販の水虫薬の種類や成分は以下の通りです。
水虫の治療では抗真菌薬を使うのが基本です。上記の通りさまざまな有効成分がありますが、成分によって、必要な塗布回数が異なります。高い効果が期待できるものは1日1回使えばよいですが、そうでないものは1日2~3回塗る必要があるのです。
基本的には、1日1回塗ればよい成分が配合されたものを選ぶとよいでしょう。効果が高いうえに、塗る回数が少ないため、使いやすいです。
市販の水虫薬の選び方
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市販の水虫薬を選ぶときは、基本的に抗真菌成分を基準に選ぶことになります。効果の高さや使いやすさから、 1日1回塗ればよいものを選ぶのが基本です。ただ、抗真菌成分以外にもさまざまな成分が配合されている薬があったり、クリームや液体などの違いがありますので、いくつかの点を勘案し、自分に合ったものを選びましょう。
成分で選ぶ
ブテナフィン、テルビナフィンなどの抗真菌成分で1日1回塗ればよいものを選ぶのが基本です。抗真菌成分の種類によって、対応する白癬菌の種類が異なるからです。かゆみ止めや清涼剤、消毒成分が入っているものを用途やお好みによって選びます。
かゆみがある:かゆみ止め成分・清涼剤の配合の薬
かゆみがあるときは、ジフェンヒドラミンなどのかゆみ止めやメントールなどの清涼剤が配合されていると、症状緩和につながりやすいでしょう。日中たびたびかゆくなるような場合は、かゆくなるたびに塗れるように、あえて1日に2~3回の塗布が必要な薬を選ぶのも一つの方法です。
臭いが気になる:殺菌・消毒成分配合の薬
足のにおいも気になるような場合は、清涼剤や消毒成分が含まれている薬を選びましょう。足のにおいも軽減される可能性があります。
かぶれやすい場合は抗真菌成分のみの薬を
配合されている成分の種類が多ければ、それだけかぶれなどのリスクも高くなります。そのため、かぶれやすい方は、抗真菌成分だけを配合している薬を選ぶのがおすすめです。
種類 | 主な成分 | 特徴など | |
---|---|---|---|
抗真菌薬 | 1日1回タイプ | ・ブテナフィン ・テルビナフィン ・ビホナゾール ・ラノコナゾール |
白癬菌の増殖を防いだり、破壊したりする効果が期待できる |
1日2~3回タイプ | ・エコナゾール ・オキシコナゾール ・クロトリマゾール ・ミコナゾール |
||
かゆみ止め成分 | ・クロタミトン ・ジフェンヒドラミン ・リドカイン ・ジブカイン |
かゆみを緩和する効果が期待できる | |
清涼剤 | メントール | さっぱりとした使い心地がする | |
殺菌・消毒成分 | イソプロピルメチルフェノール | 患部を殺菌・消毒し臭いを抑える |
症状に合った剤形で選ぶ
症状によっても適した剤形があります。剤形とは、 軟膏、クリーム、液体、スプレーなどの薬の形態のこと。それぞれで使い心地が異なるため、使い心地を重視して剤形を選ぶのもおすすめです。
ひび割れがある:軟膏
かかと等がカサカサでひび割れがある場合は、刺激が少ない軟膏を選ぶとよいでしょう。軟膏は刺激が少ないため、患部の状態がどんな状態でも使えるのがメリットです。
ジュクジュクが気になる:軟膏・パウダースプレー
軟膏は患部の状態によらず使えるため、ジュクジュクしているときのよい選択肢となります。また、ジュクジュクしているときは、さらっとするパウダースプレーもおすすめです。グジュグジュした患部が保護され、乾燥しやすくなります。
かさかさしている:液体・スプレー
かさかさはどんな剤形でも使いやすいですが、特に液体やスプレーがおすすめです。ただし、ひび割れには液体やスプレーは刺激が強いため、ひび割れてしまっているときは軟膏を選びましょう。また、液体タイプはアルコールを含むものもあり、傷がある場合は刺激になるため注意しましょう。
水ぶくれがある:クリーム
水ぶくれも基本的にはどんな剤形でも問題ありませんが、べたつき、刺激ともに少なめのクリームがおすすめです。
ただし、クリームは刺激があるので、水ぶくれがやぶれたりただれたりしている場合は使えません。軟膏を選びましょう。
種類 | おすすめの剤形 |
---|---|
ひび割れがある | 軟膏 |
ジュクジュクが気になる | 軟膏、パウダースプレー |
かさかさしている | 液体、スプレー |
水ぶくれがある | クリーム、軟膏 |
使い心地で選ぶ
軟膏、クリーム、液体、スプレーなどの剤形で使い心地が異なるため、使い心地に合った剤形を選ぶのもおすすめです。
しっかり塗りたい:軟膏
しっかり塗りたい方は軟膏がおすすめです。ただ、べたつきがあるので使い心地はあまりよくありません。
さっと塗りたい:クリーム・液体・スプレー
べたつきがなく、さっと塗りたい方にはクリームや液体、スプレータイプがおすすめです。液体やスプレーは乾燥が比較的早いので、すぐに靴下などを履くことができます。
また、スプレータイプは手が汚れないのもメリットです。
さらっとさせたい:パウダースプレー
さらさら感が好みの方は、パウダースプレータイプがおすすめです。ただ、値段がやや高いことが多かったり、足全体には広げづらかったりするというデメリットもあります。
価格で選ぶ
水虫治療は根気よく続けることが大事です。ある程度の期間使い続ける必要があるため、使い続けやすい価格を選ぶこともポイント。一般的に、パウダータイプはやや価格が高い傾向があります。
<水虫に対応した薬の選び方>
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市販の水虫薬のおすすめ7選
ここからは、抗真菌薬の種類別に、おすすめの水虫薬をご紹介します。
抗真菌薬のみの薬
配合されている成分の種類が多ければそれだけかぶれなどのリスクも高くなるため、特にこだわりがない場合は、まずは抗真菌薬だけを配合している薬を選びましょう。以下のような薬があります。
かゆみ止め成分配合
かゆみがあるときは、かゆみ止め配合の薬も選択肢となります。以下のような薬があります。
清涼剤配合
かゆみがあるときや、すーっとした使い心地が好みの方は清涼剤配合の薬を選びましょう。
以下のような薬があります。
消毒成分配合
足の臭いが気になるときは殺菌・消毒成分配合の薬を選びましょう。以下のような薬があります。
市販の水虫薬を使うときの注意点
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水虫薬は使い方によって効果が左右されることがあります。そこで、水虫薬を使うときの注意点についても見ていきましょう。
水虫を自己判断しない
水虫のような症状があっても、白癬菌が存在しなければ水虫ではありません。水虫ではないのに抗真菌薬を使っても症状はよくならないため、 まずは水虫かどうかを診断してもらう必要があります。
そのため、水虫かも?と思ったら皮膚科を受診しましょう。
上手な塗り方
症状があるところだけでなく、足全体に塗りましょう。症状がない場所にも白癬菌は存在するためです。足の裏、側面、指の間、くるぶしまわりまで しっかり塗ってください。
また、片方の足だけに症状が出ることがありますが、症状がない足にも白癬菌がついている可能性が高いため、症状がない足にも塗りましょう。
清潔かつ皮膚が柔らかくなっている(薬が浸透しやすい)お風呂あがりに塗るのがおすすめです。水分をよくふいてから塗りましょう。
薬を中断しない
症状がなくなっても、しばらくは白癬菌が存在しています。そのため、症状がなくなったからといって薬を中断するのはNG。 症状が改善されてから最低でも1~2ヶ月は薬を塗り続けましょう。3~6ヶ月は続けたほうがよいという意見もあります。
また、毎年水虫をぶり返すというような方は、白癬菌を退治しきれていない可能性が高いため、しっかり塗り続けて根治を目指しましょう。
かゆみ止めだけでは完治しない
水虫薬を買うのは恥ずかしいから、かゆみ止めを使ってみよう、と思ってしまう方もいるかもしれません。しかし、水虫治療のためには白癬菌を退治しなければならず、そのためには抗真菌薬を使う必要があります。
かゆみ止めには抗真菌成分は入っておらず、かゆみを止めるための対症療法にしかなりません。
一見水虫薬には見えないような市販薬もあるので、デザインで選ぶなどしてしっかり水虫薬を使いましょう。
爪の水虫は塗り薬では治らない
爪が白~黄白色に濁っている、分厚い、もろいといった状態になっているときは、爪水虫の恐れがあります。
爪水虫の場合、白癬菌は爪の中まで入り込んでいるため、塗り薬では有効成分が爪まで届かず、治すことができません。そのため、爪水虫には飲み薬を使うことが一般的です。 市販薬はないので皮膚科などを受診し、適切な治療を受けましょう。
妊娠中・授乳中は医師に相談してから使う
外用の水虫薬は、妊娠中も授乳中も問題ないとされています。これは、皮膚から血液中に吸収される抗真菌薬の成分がとても少ないためです。
しかし、妊娠中や授乳中は普段と体の状態が違ったり、赤ちゃんへの影響が気になったりするものです。そのため、 担当医や薬剤師に確認してから使ったほうが安心でしょう。
しばらくしても治らないときは病院へ
市販薬を2週間程度使っても全く症状がよくならないときは、自分に合っていない成分を使っている可能性や、水虫ではない可能性があります。皮膚科などを受診し、医師の判断を仰ぎましょう。
水虫にはセルフケアも重要!
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水虫は家庭内で感染させ合っていることも多い病気です。そのため、たとえ薬を塗っていたとしても、家族の誰かが水虫になっていたり、白癬菌が家の中に存在したりすればなかなか治りません。そのため、セルフケアもとても重要となります。
まず、毎日お風呂に入って足を石けんで洗うなど、清潔を心がけましょう。よくふいて乾燥させることも大事です。
できればバスマットやタオル、スリッパなどを洗わないまま共用しないようにしましょう。バスマットやタオルは頻繁に交換し、日の当たるところで干して滅菌するのもポイントです。高温多湿も大敵なので、靴下や靴は通気性のよいものを選び、できれば履かないほうがよいでしょう。
水虫薬による治療とセルフケアを両方しっかり行い、水虫を治しましょう!