スポーツドリンク
スポーツドリンクには、糖質、ナトリウム、カリウムなどが含まれています。「熱中症対策」と表示されているドリンクについては、厚労省のガイドラインが示されており、ナトリウム濃度として、飲料100mlあたり40~80mg(食塩相当量として0.1~0.2g)含有する清涼飲料水であれば、「熱中症対策」の用語を使用することができるとされています。 飲みすぎると糖質の過剰摂取になり、肥満や虫歯のリスクにもなるため、注意が必要です。
毎年夏になると、気温や湿度の上昇に伴い増加する「熱中症」。重症化すると命に関わることもあるため、日頃からの対策が重要です。また、体温調節機能が低下している高齢者や、体温調節機能がまだ十分に発達していない小児・幼児は、成人よりも熱中症のリスクが高く、更に注意が必要です。
本記事では、管理栄養士の視点から、熱中症を予防するために必要な栄養素やおすすめの飲み物・食べ物を紹介しながら、水分補給や塩分補給の大切さ、避けたい食品、万が一の対応まで詳しく解説します。自分の体調や環境に応じた正しい取り組みで、夏の健康を守りましょう。
※掲載している商品の選定、商品画像や特徴などはCureBellの情報を基にしており、監修者によるものではありません。
目次
熱中症とは、高温多湿な環境下で、体温の上昇や水分・電解質(ナトリウム・カリウムなど)の喪失により、体の体温調節機能が正常に働かなくなり、重要な臓器が高温にさらされたりすることで起こる障害の総称です。症状には軽度のめまいや立ちくらみから、頭痛、吐き気、筋肉のけいれん、重度では意識障害やけいれん発作、ショック状態に至るケースもあります。
水分減少率 (体重に占める割合) |
主な症状 |
---|---|
~2% | のどの渇き |
3%~4% | 食欲不振、イライラする |
皮膚の紅潮、疲労困ぱい | |
5%~ | 言語不明瞭、呼吸困難 |
身体動揺、けいれん |
熱中症は次のような人がなりやすいと言われています。
熱中症は生命に関わりますが、予防方法をしっておくことで防ぐことができます。日常生活での予防は、脱水と体温の上昇を抑えることが基本になります。
暑い日は食欲がなく、冷たい麺類、あっさりしたサラダのみなど、食事が偏りがち。暑さに負けない体力をつけるためには、食事からしっかりと栄養補給をすることが大切です。熱中症対策に摂りたい栄養素をご紹介します。
ごはん、麺、パンなどの炭水化物は主なエネルギー源となります。エネルギーが不足すると疲労の回復も遅くなり体力が落ちてしまい、暑さにも弱くなる悪循環に。また炭水化物は水分と結びついてグリコーゲンとして体内に貯蔵されるため、体水分の保持にも有効です。摂りすぎは注意ですが、適量の炭水化物の摂取は体力のベースを作るために重要です。
たんぱく質は筋肉の材料となる栄養素。筋肉は最も多くの水分を蓄えています。たんぱく質を多く含む肉、魚、卵、大豆製品などを摂りながら、適度な運動で身体を動かし、筋肉が維持できるようにしましょう。
疲労回復に欠かせない栄養素。糖質の代謝を促進して、疲労回復をサポートし、夏バテ防止に有効です。豚肉、赤身肉、玄米、大豆、ナッツなどに多く含まれています。
抗酸化作用のある栄養素。活性酸素を減らして細胞を守り、炎症を軽減してくれます。免疫力アップの効果もあるため、暑い時期にも積極的に摂りたい栄養素です。キウイ、オレンジなどのフルーツ、ブロッコリー、パプリカ、ほうれん草などの野菜に含まれています。
夏場は発汗量が多くなりますが、汗の成分には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル類も含まれています。ナトリウムは体内の水分バランスを調整するため、適度に摂取しないと水分が吸収されにくくなります。
栄養素 | 働き | 食材例 |
---|---|---|
ナトリウム | 発汗で失われた塩分を補い、体内の水分バランスを調整 | 梅干し、味噌、醤油、食塩など |
カリウム | 細胞の浸透圧を調整し、筋肉の機能をサポート | バナナ、トマト、ほうれん草、小松菜、アボガドなど |
マグネシウム | 神経伝達や筋肉のけいれん防止 | ひじき、ほうれん草、納豆、豆腐、玄米、アーモンドなど |
カルシウム | 筋肉の収縮や神経伝達 | 牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、豆腐、小松菜、しらす、ひじきなど |
熱中症の対策として、摂取したい栄養素が摂取できるおすすめの飲み物と食べ物についてご紹介します。
スポーツドリンクには、糖質、ナトリウム、カリウムなどが含まれています。「熱中症対策」と表示されているドリンクについては、厚労省のガイドラインが示されており、ナトリウム濃度として、飲料100mlあたり40~80mg(食塩相当量として0.1~0.2g)含有する清涼飲料水であれば、「熱中症対策」の用語を使用することができるとされています。 飲みすぎると糖質の過剰摂取になり、肥満や虫歯のリスクにもなるため、注意が必要です。
水分と電解質(ナトリウム、カリウム)を効率よく補給でき、特に症状が出始めたときに効果的です。高血圧、腎機能が低下している方は医師への相談が勧められます。
ノンカフェインでミネラルも含まれています。利尿作用が少なく、水分補給に勧められます。ただし、大量の汗をかいた場合はミネラルが不足する可能性があるので、塩(100mあたり0.1~0.2g)を加えたり、梅干しや塩タブレットなどを一緒にとるとよいでしょう。
水分・塩分・野菜のミネラルやビタミンを一度に摂取できます。具だくさんにすることで色々な栄養素がとれ、豆腐や卵などを入れるとたんぱく質も摂れます。
一方で摂りすぎることで水分が排出されやすくなったり、水分吸収の妨げになったりと気をつけるべき飲み物や食べ物もあります。
利尿作用により体内の水分が排出されやすくなります。大量に飲まなければ水分補給にはなるため、嗜好品として楽しむ程度にしましょう。
利用作用があるため、脱水を助長してしまいます。
高濃度の糖質は胃腸に負担をかけ、水分吸収を妨げることもあります。また糖質の過剰摂取は肥満にもつながります。
補給は必要ですが、濃すぎる味付けやスナック菓子には注意が必要です。
基本的には食事からの摂取が望ましいですが、忙しい朝に簡単なものしか食べられなかったり、どうしても食欲がわかなかったりと、十分な食事が摂れない場合は補助的にサプリメントを活用するのもひとつの方法です。ただし、サプリメントを選択する際は、過剰摂取のならないよう、注意しましょう。
例えば、プロテインにバナナ、牛乳を入れてミキサーにかければ、プロテインスムージーに。たんぱく質と炭水化物、カリウム等が手軽に摂取でき、忙しい朝のサポートになります。
食事が偏ると、ビタミン、ミネラル類が不足しやすくなるので、全体バランスを整えるためにサプリメントを検討するのもよいでしょう。様々な栄養素が摂れる、マルチ系のものを選択すると、全体バランスが整いやすくなります。薬ではないので、利用のタイミングに決まりはないですが、消化液の分泌が盛んな食事の後がおすすめです。
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1食(60g)当たり約195kcal、糖質は約15g。美容系成分もプラスし、ダイエットや美容のための食事代替にも。
不足しがちなビタミンをバランスよく補給。食生活の偏りが気になる方、サプリメントを始めたいと考えている方に。
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高温多湿な環境下で、体調の変化や不調を感じたら、熱中症の疑いがあります。熱中症の疑いがある場合は早めの対処を行いましょう。
屋外なら日陰や風通しの良い場所へ。できれば冷房が効いている室内などに避難させましょう。
首、脇、足の付け根などを冷やして体温を下げましょう。
冷たい水を自分で飲んでもらう。大量の発汗があった場合には、ミネラルも補える、経口補水液やスポーツドリンクが有効です。呼びかけに反応がない場合や自力で飲めない場合はすぐに救急要請を。
吐き気、意識障害、けいれんなどがある場合はすぐに医療機関を受診してください。
熱中症は、正しい知識と習慣で予防できるものです。日々の生活習慣や食習慣も重要です。毎日の食事や飲み物選びを少し意識することで、暑い夏を安全に過ごすことができます。栄養素の豊富な食材を取り入れた食事や、適切な飲料の摂取を習慣づけ、無理のない範囲での運動や生活環境の工夫を心がけましょう。特に夏場は、体調の小さな変化に気づく意識を持ち、自分や家族の健康を守る行動が大切です。