痔におすすめの市販薬|成分・選び方まで徹底解説!
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痔は、簡単に言えば肛門の病気の総称。いぼ痔、切れ痔、痔ろうの3つが代表的です。痛みで生活に支障が出るような場合は手術を行うこともありますが、そこまででなければ病院に行くのはハードルが高いという方も多いでしょう。
今回は、そんなときに使える痔の市販薬についてご紹介。痔の中でも、出血するケースをメインに、薬の種類やおすすめ市販薬を紹介します。
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痔の種類と出血の特徴
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まずは痔の種類と、種類ごとの出血の特徴について見ていきましょう。
切れ痔
切れ痔とは、肛門の皮膚が裂けたり切れたりしている状態のことです。血が出る場合は、トイレの時に紙に少し血がつくなど、少量の出血であるケースが多いです。
いぼ痔
いぼ痔とは、肛門に負担がかかって血行が悪くなり、うっ血することでいぼのようなものができた状態です。いぼ痔はさらに内核痔と外核痔に分けることができます。
肛門は粘膜と皮膚でできており、以下のように分類します。
- 内核痔:粘膜側(内側)にできたもの
- 外核痔:皮膚側(外側)にできたもの
内核痔は痛みがないのに急にたくさんの出血が起きることも。排便などで圧力がかかったり、傷がついたりすると一気に出血することがあります。
一方、外核痔は、痛みはあっても出血することは少ないです。
いぼ痔による出血の特徴や例は以下の通りです。
- 便器が赤く染まるほどの多くの出血
- 血がぽたぽたたれる
- 便にすじ状の血がつく
など
痔の出血に対する市販薬の種類
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痔の薬は、出血、痛み、腫れ、かゆみに幅広く対応できる薬が多いです。なかでも、痔の出血を止める成分には、テトラヒドロゾリン、ナファゾリンなどの血管収縮成分があります。これらの 血管収縮成分に加え、効果や使い心地、薬のタイプで適切なものを選びます。
効果・その他の成分で選ぶ
なるべく高い効果を得たい:ステロイド配合
高い効果が得たいときは、ステロイド配合の薬を選びましょう。強力な抗炎症作用があるため、痔に対して高い効果が期待できます。 ステロイドは作用の強さによってストロンゲスト~ウィークの5段階に分かれており、作用が強いほど副作用のリスクも高いと言われています。市販薬では下3つの「ストロング(強い)」、「マイルド(おだやか)」、「ウィーク(弱い)」の製品が販売されています。
ステロイドを避けたい:グリチルレチン酸(ステロイド無配合)
ステロイドにはリスクもあります。具体的には、長期間使用を続けると、まれにステロイド性皮膚炎や、肛門周囲白癬症といった皮膚炎になることがあるのです。そのため、 ステロイドは長期間の使用はできません。
ステロイドを避けたいときは、ステロイド無配合かつ、抗炎症作用のあるグリチルレチン酸配合のものを選びましょう。
かゆみもおさえたい:局所麻酔成分・抗ヒスタミン成分
かゆみも気になるときは、リドカイン等の局所麻酔成分や抗ヒスタミン薬配合の薬を選びましょう
期待できる効果 | 分類 | 成分の例 |
---|---|---|
止血する | 血管収縮成分 | テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、メチルエフェドリン |
炎症を抑える | ステロイド | ヒドロコルチゾン酢酸エステル、プレドニゾロン酢酸エステル |
抗炎症成分 | グリチルレチン酸 | |
痛みやかゆみを抑える | 局所麻酔成分 | リドカイン、アミノ安息香酸エチル、ジブカイン |
傷の修復をサポートする | 組織修復成分 | アラントイン |
使い心地で選ぶ
刺激がないほうがよいのか、すーっとしたほうがよいのかといった使い心地で選ぶのも一つの方法です。
刺激感のないものがよい:メントール系無配合
刺激がないほうがよい場合は、メントール系の成分を配合していない薬を選びましょう。
刺激がないほうがよい場合は、メントール系の成分を配合していない薬を選びましょう。
逆に、すっきりした使い心地がほしい場合は、メントール系の成分を配合している薬を選びましょう。かゆみがある場合にもおすすめです。
薬のタイプで選ぶ
痔の薬には、坐剤、軟膏、注入軟膏、飲み薬などの種類があります。痔の症状や使い勝手に合わせて、タイプで選びます。
坐剤
坐剤とは、肛門の中に挿入するタイプの薬です。肛門の内側の痔に適していますが、慣れていないと入れるのが難しいのがデメリットです。
軟膏
クリームのような塗るタイプの薬です。外側に痔があるときに適していますが、手が汚れるのがデメリットです。
注入軟膏
チューブのような容器から薬を押し出して肛門の中に注入するタイプの薬です。肛門の内側の痔に直接アプローチしやすく、手を汚さずに薬を扱うことができます。慣れていないと入れるのが難しいこともありますが、坐剤よりも抵抗なく入れられる方が多いでしょう。
また、指先にとって、肛門の外側の痔に塗って使うこともできます。
飲み薬
血流を整えて症状を改善したり、便秘や便の硬さを改善して痔にアプローチしたりする薬もあります。
タイプ | 適した痔のタイプ |
---|---|
坐薬 | 肛門の内側の痔 |
軟膏 | 肛門の外側の痔 |
注入軟膏 | 肛門の内側の痔、肛門の外側の痔 |
妊娠中:医師に相談
妊娠中は痔に悩む女性が多いです。ただ、妊娠中は避けたほうがよい成分などもあるため、まずは パッケージや説明書を読み、妊娠中でも問題なく使えるか確認しましょう。
「妊娠している方は医師・薬剤師または登録販売者に相談してください」といった記載があることが多いので、担当医や薬剤師などに相談するのが一番よいでしょう。
授乳中:外用薬・一部の内服薬
授乳中は、塗り薬や一部の内服薬であれば使えるものがあります。ただ、 こちらもパッケージや説明書を確認し、さらに担当医や薬剤師にも相談してから使うのがおすすめです。
痔の症状におすすめの市販薬11選
ここからは、痔の症状におすすめの市販薬を11商品ご紹介します。ステロイド配合
なるべく高い効果を得たい場合は、強い抗炎症作用が期待できるステロイド配合の薬を選びましょう。以下のような商品があります。
ステロイド無配合でグリチルレチン酸配合
ステロイドの使用にはリスクもあるため、ステロイドの使用を避けたいときは、抗炎症作用が期待できるグリチルレチン酸配合の薬を選びましょう。以下のような商品があります。
局所麻酔薬・抗ヒスタミン薬配合
かゆみがある場合は、局所麻酔薬や抗ヒスタミン薬配合の薬を選びましょう。以下のような商品があります。
メントール系配合
飲み薬
塗り薬や坐剤、注入軟膏に抵抗がある場合は、飲み薬の選択肢もあります。飲み薬には以下のような商品があります。
痔の出血に対するセルフケア・対処法
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痔の予防、改善のためには生活習慣を改善することが大事です。薬で一時的に症状が治まっても、 生活習慣が変わらなければ再発することもあるため注意しましょう。
長時間座ったままの姿勢でいない
肛門の血行不良やうっ血は痔の直接的な原因となります。そのため、デスクワークや長時間の運転には注意しましょう。時々姿勢を変えたり、ストレッチしたりして体を動かすことが大事です。
食事を見直す
アルコール、辛いものなどの刺激物は肛門の負担になることがあるため、摂りすぎは避けましょう。
また、便秘予防のために、野菜を積極的に食べることも大事です。朝食をしっかり食べると、食後に便が出やすくなりますよ。
また、便秘予防のためには水分をしっかりとる必要がありますが、冷たい飲み物は冷えや下痢の原因となって逆効果なので、冷たい水分の飲みすぎは控えましょう。
ストレスや疲れをためない
ストレスや疲れは血行不良の原因となります。こまめなストレス発散を心がけましょう。睡眠や軽い運動は、ストレス解消につながるとともに、健康にもよいのでおすすめです。
冷やさない
血行が悪くなると痔につながるため、冷やさないようにしましょう。毎日湯船につかったり、冬場はカイロをあてたりして、肛門を温めることが大事です。
排便時にいきまない
無理にいきむと肛門に圧力がかかり、痔の発症・悪化の原因となります。もともといぼ痔がある場合、強くいきむことをきっかけに、多量に出血することもあります。
必要以上にいきむことがないように、食事などに気を使い、スムーズに排便できるようになるとよいですね。
排便後は優しくふく
排便後はに強くふくと肛門に負担がかかるので、紙を押し当てるように優しくふきましょう。温水洗浄機能を使うのもひとつの方法ですが、水圧が強くなりすぎないように注意してください。
こんなときは受診を!
肛門から出血する病気の中には重大なものもあり、消化管で出血していたり、大腸がんの恐れも。また、痔であっても日常生活に支障が出るような症状があるときは切除などの治療を受ける必要があります。そのため、以下のような症状があるときは早めに受診を検討しましょう。
- 薬を使っても血が止まらない
- 痛みが強い
- 肛門の周辺に腫れと痛みがある
- 膿が出ている
- 肛門の周辺が熱い
- 便そのものに血が混じっている、便が黒い
- 発熱している
など
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