薬剤師が解説!おすすめのイソフラボン・エクオールサプリメント

更新日: 2024年12月27日

イソフラボンやエクオールは、女性ホルモンに似た働きをするとされており、女性の美容や健康のサポートに役立つ嬉しい成分です。では、サプリメントとしてイソフラボンやエクオールを摂取する場合、どういったことに気をつければよいのでしょうか?

この記事では、イソフラボンやエクオールサプリを選ぶ際のポイントや、おすすめのサプリを紹介します。成分の詳細についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者
吉田 勝栄
薬剤師
大手ドラッグストアでOTC(市販薬)を中心としたヘルスケア製品の接客販売や、メガベンチャー企業でオンライン診療事業の管理薬剤師を経験後、ウィルベース株式会社に入社。
現在は当サイト「CureBell」の運営・コラム作成、OTC・サプリメント等のリサーチ活動を務める。

イソフラボン・エクオールとは



「イソフラボンとエクオールの違いって?」名前は聞いたことがあるけれど、どういった成分なのかご存じではない方も多いと思います。まずは、イソフラボンとエクオールの特徴について解説していきます。

イソフラボンとは?

イソフラボンとは、大豆などに含まれるポリフェノール成分です。大豆に含まれるイソフラボンは、大豆イソフラボンと呼ばれます。イソフラボンは女性ホルモンの一種であるエストロゲンと構造が似ていることから、エストロゲンと同様の作用があるとされています。

イソフラボンは、ほとんどが糖と結合した分子構造をしています。これを、グリコシド型イソフラボンといいます。グリコシド型イソフラボンを体内に摂取すると、結合する糖が腸内細菌などによって分離されます。こうしてイソフラボンから糖が切り離された状態のものを、アグリコン型イソフラボンといいます。イソフラボンは、アグリコン型となることで体内での吸収が可能になります。

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エクオールとは?


エクオールとは、一部のイソフラボンが腸内細菌の影響を受けて産生された代謝物です。イソフラボンには、ダイゼインという成分が含まれます。イソフラボンを摂取すると、このダイゼインという成分が腸内細菌の影響を受け、エクオールへと変換されます。

エクオールは、イソフラボンよりも更にエストロゲンに似た作用が強いとされています。しかし、全ての人が体内でエクオールを産生できるわけではありません。イソフラボンを摂取し、体内でエクオールを産生できる人の割合は、日本人ではおよそ3~5割ほどとされています。

エストロゲンの5つのはたらき

エストロゲンとは、女性ホルモンの一種。女性の体はエストロゲンの影響を大きく受けています。エストロゲンの減少は女性ホルモンのバランスを乱すほか、見た目老化の原因の一つにもなり得ます。健康や、女性らしい若々しい見た目の印象につながるエストロゲンの期待できるはたらきについては、以下の通りです。

  • 美容効果
  • ダイエット効果
  • アンチエイジング効果
  • 冷え性を改善
  • 更年期症状を改善

エストロゲンは、肌のうるおいにつながヒアルロン酸やコラーゲンを増やし、肌にハリやツヤをもたらす効果が期待できます。また血流を促進することで冷えを改善するほか、抗酸化作用によってアンチエイジングにもつながるなど、女性に嬉しい成分であるといえます。

さらに、エストロゲンは女性の体のさまざまな機能のバランスを保つために重要なものです。エストロゲンの分泌量が低下してバランスが崩れると、さまざまな不調が現れるようになります。更年期症状もこのような原因で現れるもので、エストロゲンによって、更年期症状の緩和も期待できます。しかし、体内でのエストロゲンの分泌量は加齢によって減少する傾向があります。そのため、イソフラボンやエクオールのサプリで補うことがおすすめです。

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イソフラボン・エクオールサプリの選び方



ここからは、イソフラボンやエクオールのサプリを選ぶ際のポイントを紹介しています。

配合量で選ぶ

イソフラボン・エクオールサプリを選ぶ際は、配合量に注目しましょう。イソフラボンの摂取の上限量は、1日当たり70~75mg(アグリコン型として)で、食事にプラスしてサプリなどを取り入れる場合は、1日当たり30mg(アグリコン型として)までを上限にするとよいとされています。

一方、食生活が乱れがちな現代人において、食事によるイソフラボンの実際の摂取量は1日当たり15mg程度と、上限と比べても大きく下回っている傾向があります。そのため、配合量に優れたサプリを選ぶことで、不足分を簡単にカバーすることができます。ただ、サプリはあくまで健康補助食品のため、過剰な摂取は避け、推奨される上限量や、記載されている摂取方法・摂取量を守りましょう。

アグリコン型を選ぶ

イソフラボンには、グリコシド型とアグリコン型の2種類の分子が存在します。サプリを選ぶ際には、アグリコン型を使用しているものをチェックしてみるとよいでしょう。

簡単にいうと、アグリコン型はグリコシド型に比べ、吸収力に優れたイソフラボンといえます。グリコシド型は配糖体とも呼ばれ、イソフラボンの周りに糖が結合しているため、摂取してから吸収に至るまでの間に、体内で糖とイソフラボンを切り離す必要があります。一方のアグリコン型は非配糖体とも呼ばれ、イソフラボンの周りに糖が存在しないため、切り離す工程が不要となり、すぐに吸収が行われます。

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GMP認証を取得している商品を選ぶ

品質や安全性が担保されている商品を選びたい場合は、GMP認証を取得している工場で製造された商品を選びましょう。

GMPとは、Good Manufacturing Practice(適正製造規範)の略で、原材料の受け入れから製造、出荷まで全ての過程において、製品が安全に作られ一定の品質が保たれるようにするための製造工程の管理基準のことです。GMP認証を取得している商品は、厚生労働省の「健康食品GMPガイドライン」に基づき第三者機関が審査・査察を行った結果、認定を受けた工場で製造されていることが明らかになっています。

また、サプリメントの分類・正しい選び方などサプリメント全般に関する詳しい説明は以下のコラムで解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

サプリの正しい選び方コラムはこちら

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おすすめのイソフラボン・エクオールサプリ

イソフラボン(アグリコン型)配合

大豆イソフラボン(ディアナチュラ)

大豆イソフラボン(ディアナチュラ)は、イソフラボンのほかにコラーゲン、乳酸菌を配合した若々しさを大切にする方におすすめのイソフラボン・エクオールサプリです。

大豆イソフラボン 吸収型(ディーエイチシー)

大豆イソフラボン 吸収型(ディーエイチシー)は、吸収に優れた「アグリコン型」の大豆イソフラボンを一日摂取目安量あたり25mg配合し、中高年期の女性のゆらぎがちなリズムにうれしいホップエキス、アマニエキス、女性の健康に関わるビタミンD、葉酸もプラスしたイソフラボン・エクオールサプリです。

麹菌発酵イソフラボン(ニチモウ)

麹菌発酵イソフラボン(ニチモウ)は、1日の目安量3粒に味噌汁10杯分のイソフラボンをぎゅっと濃縮し、独自の発酵技術で、イソフラボンの「アグリコン化(糖の外れた状態)」に成功し、高い吸収力を実現したイソフラボン・エクオールサプリです。

エクオール配合

発酵大豆イソフラボン エクオール(小林製薬)

発酵大豆イソフラボン エクオール(小林製薬)は、エクオールのほかに、GABA(アミノ酸の一種)、ヘスペリジン(ポリフェノールの一種)、テアニン(アミノ酸の一種)の3成分を配合した女性の健康をサポートするイソフラボン・エクオールサプリです。

発酵大豆イソフラボン エクオールα +美容サポート(小林製薬)

発酵大豆イソフラボン エクオールα +美容サポート(小林製薬)は、エクオールの他にGABA、亜鉛、燕の巣、アスタキサンチン配合した女性の健康と美容をサポートするイソフラボン・エクオールサプリです。

大豆イソフラボン エクオール(ディーエイチシー)

大豆イソフラボン エクオール(ディーエイチシー)は、イキイキ・キレイ・ハツラツを支えるパワーをもった、女性にうれしい成分S-エクオールを一日摂取目安量あたり10mg配合したイソフラボン・エクオールサプリです。

イソフラボン・エクオールサプリを使用するときの注意点



女性の美と健康に嬉しい効果が期待できるイソフラボンやエクオールのサプリですが以下のような注意点もありますので、ぜひ参考にしてください。

摂取量の上限に気を付ける

イソフラボンやエクオールサプリを摂取する場合は、摂取量の上限に気を付け、過剰摂取とならないよう気を付けましょう。イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きがあり、ホルモンに関わる作用がある成分です。過剰に摂取した場合、ホルモンバランスを崩し、それにより体調不良を引き起こす原因となるかもしれません。

前述の通り、イソフラボン成分の1日の摂取量は、70~75mg(アグリコン型として)が上限とされています。しかしこれは、食事によってイソフラボンを摂取する場合の数字なので、食事もプラスして、サプリなどでイソフラボンを補う場合には、サプリなどからの摂取は30mg(アグリコン型として)程度に収めるようにしましょう。

妊娠中の摂取を避ける

妊娠中は、安全を考慮してイソフラボン・エクオールサプリの摂取を控えるようにしましょう。前述の通り、イソフラボンには1日の摂取上限量が定められていますが、妊娠中については科学的なデータが十分ではありません。妊娠中に、サプリメントなどの健康食品からイソフラボンを過剰摂取することは、胎児に悪影響を及ぼすことも考えられます。

なお、厚生労働省は、「大豆イソフラボンを含む健康食品には、『妊娠中・授乳中は摂取しないこと』といった表示をすべき」との指針を出しています。以上のことから、妊娠中は、万全を期してイソフラボン・エクオールサプリの摂取を避けたほうがいいでしょう。

大豆アレルギーに注意する

大豆アレルギーのある方は、イソフラボンやエクオールサプリの摂取をなるべく控えましょう。イソフラボンやエクオールサプリは、大豆を原料としているものが多いため、大豆アレルギーの方が摂取した場合はアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

また、カバノキ科の花粉症の方は、大豆でも口腔アレルギー症候群が生じることがあります。口腔内の違和感や、鼻症状、せき、腹痛、嘔吐のほか、重度になると呼吸困難に陥ることがあるなど、症状はさまざまです。

軽度のアレルギーであれば本人が自覚していない場合もあるかもしれません。気になる方は、まずは少量の摂取で様子を見るなどして対策しましょう。何らかの異常が現れた場合はすぐに使用を中止し、必要に応じて医療機関の受診をご検討ください。

まとめ

イソフラボン・エクオールは、加齢によって減少する女性ホルモンのエストロゲンに代わって、嬉しい働きをする成分であることがわかりました。

効率的に成分を補うためには、サプリによる摂取がおすすめ。サプリを選ぶ際は、より吸収効率のよいアグリコン型を選び、配合量などにも注目しましょう。イソフラボン・エクオールサプリを日常に賢く取り入れ、女性らしく健やかな毎日を過ごしましょう。

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