【男女別】肌・髪・体調の不調は亜鉛不足かも?健康食品で整える栄養習慣
肌荒れや抜け毛など、体調のゆらぎが続くと「年齢のせいかな?」と思ってしまうこともありませんか。こうした変化の背景には、毎日の栄養バランスが影響している場合があります。そのなかでも、注目されることが多いのがミネラルのひとつである亜鉛です。
亜鉛は、体内でさまざまな働きを担う必須ミネラルです。特に食事や生活リズムによって摂取量が変わりやすい栄養素といわれています。現代の食生活では加工食品が多く、体内の亜鉛が不足しやすい傾向にあります。
亜鉛が不足したときに見られる変化には個人差があり、肌や髪のコンディションが安定しにくい、毎日のリズムが整いにくいなどの声が挙げられることもあります。この記事では、亜鉛の役割や日常生活で不足しやすい理由、食事や健康食品を活用した摂取法をわかりやすく解説します。
大学卒業後、福祉施設での栄養管理、企業向けの商品開発、特定保健指導、健康経営支援など多岐にわたる現場を経験。その後、独立し、現在は離乳食教室の運営や米粉パン事業をはじめ、健康をテーマにした複数のプロジェクトを展開中。ライフステージに寄り添った実践的な栄養支援を軸に、食の専門家として「より良い暮らしと健康」を支える活動を続けている。
目次
亜鉛とは?私たちの体に欠かせないミネラル

亜鉛とは、私たちの体内で作ることができない「必須ミネラル」の一つです。そのため、健康食品や日々の食事から意識的に摂取することが大切とされています。体内には平均で約2〜4mgの亜鉛が存在し、主に歯、骨、肝臓、腎臓、筋肉などに広く分布しています。亜鉛はタンパク質の合成や新しい細胞づくりに関わる酵素の働きを支えることが知られています。また、さまざまな生体反応に関わる約200種類以上の酵素の働きを支えています。
亜鉛は食事から摂取する必要があり、特に肉類や魚介類、アーモンド、牡蠣などに多く含まれています。また、ビタミンCと一緒に摂取することで、亜鉛の吸収がスムーズになりやすいといわれています。過剰に摂取すると下痢などの症状が現れることがあります。適切な摂取量を守るようにしましょう。
亜鉛が不足しやすい現代人の生活習慣
現代人が亜鉛不足になりやすい主な原因は、食生活の変化や生活習慣の乱れにあると考えられています。
亜鉛が不足しやすい生活習慣
- 加工食品中心の食生活
- 動物性食品の控えがち
- 精製食品が多い
- 過度なダイエット
- 飲酒習慣
- 加齢
- ストレス
亜鉛の摂取が不足した場合、個人差がありますが一般的には以下のような声が挙げられることもあります。
・味覚の感じ方がいつもと違う気がする
・肌のコンディションが安定しにくい
・疲れやすいと感じる
・食欲がわかない
※これらは一般的な傾向であり、特定の疾患を示すものではありません。気になる場合は医師など専門機関への相談が推奨されます。
特に女性は、生理やライフステージの変化などにより、栄養バランスが揺らぎやすいタイミングがあります。そのため摂取量を意識することが大切です。過度なダイエットや食事量が少なくなりやすい時期は栄養バランスを意識しながら、健康食品や食事で補助的に活用するとよいでしょう。上手に補い、必要に応じて医師に相談することが望まれます。
亜鉛不足で起こる男女別の悩み

亜鉛の摂取を不足すると、様々な不調が起こりやすくなることを解説しました。ここでは男女別で亜鉛不足によって起こる悩みについて解説します。
女性に多い悩み
女性はライフステージや月のリズムによる体調変化が大きく、栄養バランスが揺らぎやすいといわれています。そのため亜鉛が不足しやすくなる場面もあります。一般的には肌の調子が安定しにくい、髪のハリ・ツヤが気になる、爪が割れやすく感じるといった美容面のトラブルが挙げられます
亜鉛は髪の主成分であるたんぱく質「ケラチン」の合成をサポートするミネラルのひとつです。そのため、不足すると髪や頭皮のコンディションが整いにくいと感じる人もいます。さらに、皮膚の再生やビタミン・鉄の代謝にも関与しているため、肌の調子がゆらぎやすいと感じる方も。
亜鉛を含む食品としてうなぎやアーモンド、赤身肉などの食品や健康食品を上手に取り入れ、必要に応じて医師に相談することで、リスクを減らしながら健やかな体と美しさを保つことができます。
妊娠中に不足すると起こる影響
成人女性はライフステージや体調の変化によって栄養バランスが揺らぎやすい時期があります。妊娠期や授乳期には身体の必要量が増えるため普段以上に栄養を意識することが大切です。亜鉛は、胎児や乳児の急速な発育や免疫機能の形成に不可欠といわれています。母体が自分自身に加えて、赤ちゃんの成長を支える役割も担うため、通常時よりも意識して取り入れるとよいでしょう。
妊娠期に栄養バランスが偏った場合に指摘される一般的な懸念点
| 赤ちゃん | 母親 | |
|---|---|---|
| 主な影響 |
・成長がゆっくりになることがある ・発育に影響が出る可能性が指摘されることがある |
・栄養バランスが崩れやすくなる ・体調が安定しにくいことがある ・妊娠中の不安定さを感じやすい |
男性に多い悩み
亜鉛は、男性の健康維持にも関わるミネラルとされています。体力面では、エネルギー代謝や免疫力の維持にも関与しています。不足すると、普段より疲れを感じやすかったり、集中しづらくなるといった変化を感じることがあります。
さらに、髪に関する悩みを持つ男性も多く、ヘアケアの観点から亜鉛への注目が高まっています。これは、髪の主成分であるたんぱく質「ケラチン」の合成に亜鉛が関わるためです。さらに、亜鉛は男性ホルモンの働きや生殖機能にも関与する栄養素です。必要量を満たせていない状態が続くと、パフォーマンス面で気になる変化を感じる場合もあります。筋トレやスポーツで汗をかく習慣のある方は、体外に亜鉛が排出されやすいといわれています。そのため、うなぎやアーモンド、赤身肉などの食品や健康食品での補給をすることもひとつの方法です。過剰摂取にもリスクがあるため、症状が気になる場合は医師に相談し、適切な摂取量を確認しましょう。
亜鉛を適切に摂るには?一日の目安量
厚生労働省が推奨している一日の亜鉛の摂取目安量は、成人男性で9.5mg、成人女性で8mgというデータが発表されています。また、妊娠期や授乳期は通常よりも多くの量が必要とされ、10mg以上と多めの摂取を心がけることが推奨されています。
亜鉛の摂取目安量
- 成人男性:9.5mg
- 成人女性:8mg
- 妊娠中:10mg
- 授乳中:12mg
- 安全な上限量:40mg
※参考:「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書001396865.pdf
しかし、偏った食事習慣や極端なダイエットが原因で、亜鉛の摂取量が不足しやすくなっていることが指摘されています。現代の食生活では、加工食品やファストフード、甘いお菓子などが中心になり、たんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素が偏りがちです。その結果、肌・髪・体調の変化が気になる方も。亜鉛はうなぎやアーモンド、赤身肉などの食品、または健康食品からも補えますが、消化吸収の個人差にも注意が必要です。
さらに、亜鉛は摂りすぎにもリスクがあり、過剰摂取によってまれに頭痛や吐き気、胃の不快感などの症状が出ることがあります。サプリメントを利用する際は、医師や専門家に相談し、適切な服用量やバランスを確認することが大切です。
<亜鉛を含む食品の目安>
| 食品 | 亜鉛含有量の目安 |
|---|---|
| 牡蠣(加熱用100g) | 約13mg |
| 牛もも肉100g | 約4mg |
| 豚レバー100g | 約6mg |
| カシューナッツ30g | 約1.6mg |
| 納豆1パック(50g) | 約1mg |
亜鉛不足を防ぐために、ナッツ類(カシューナッツ)や豆類、乳製品の摂取を行い、サプリメントで不足分を補うのも一つの方法です。
亜鉛を多く含む食品と効率的な摂り方

亜鉛を補うためには、亜鉛を多く含む食品を摂取して、吸収しやすい食べ方を意識することが大切です。ここでは、亜鉛を多く含む食品と亜鉛の吸収を高める工夫を紹介します。
亜鉛が多い食品
亜鉛を多く含む食品には魚介類、肉類、藻類、野菜類、豆類、種実類があります。ほとんどスーパーやコンビニで手に入る食材なので気軽に摂取できます。
| 動物性 | 植物性 | |
|---|---|---|
| 主な食品 | ・牡蠣 ・うなぎの蒲焼 ・豚レバー ・ラム肉 |
・大豆製品 ・ナッツ類 ・ゴマ ・玄米 ・豆腐 ・納豆 |
これらの食材を単品だけではなく、動物性タンパク質を掛け合わせて普段の食事に取り入れると食事全体の栄養バランスが整いやすいです。一般的に肉や魚にナッツ類や豆類を合わせると吸収しやすいといわれています。
また、飲酒の際のおつまみとして、ナッツ類やビーフジャーキーなどを選ぶと亜鉛を含む食品を自然に取り入れやすくなります。飲酒は栄養バランスに影響が出ることもあるため、亜鉛を含む食品を意識して選ぶことで、日々の食生活を整える一助になります。
吸収率を高める工夫
亜鉛を含む食品を取り入れる際には、組み合わせや食習慣を工夫することで、より日常生活に取り入れやすくなります。
クエン酸やビタミンCを含む食品は、亜鉛を含む食材と一緒に摂られることが多く、食事のバランスを整えるうえでも役立ちます。レモン・お酢・梅干しなどはクエン酸が豊富で、牡蠣料理にレモンを添えるなど、相性の良い組み合わせとして親しまれています。一方で、食物繊維やフィチン酸(穀物・豆類)、シュウ酸(ほうれん草など)、タンニン(コーヒー・紅茶・緑茶)、そして加工食品に多く含まれるリン酸塩・ポリリン酸は、亜鉛を含む食品と同時に摂るとバランスが偏る場合があります。
偏った食生活や外食・加工食品中心の食事が続くと、結果として亜鉛を十分に摂りにくくなることもあるため、食事内容の偏りには注意が必要です。日々の食事ではうなぎやアーモンド、赤身肉などの食品や健康食品をバランスよく取り入れ、消化吸収の働きを助けるビタミンCや良質なたんぱく質と一緒に摂ることで栄養バランスを整えやすくなります。忙しい日が続いて食事を作る時間がない方などは、健康食品を併用する方法もあります。その際は、摂取量が偏らないよう、医師や専門家に相談しながら自分に合った方法を選びましょう。
亜鉛のおすすめサプリメント
ファンケルでは体内で効率よく活用される「亜鉛酵母」を採用、吸収を高めるためのビタミンB2も配合。不足しがちな亜鉛は、皮膚、粘膜、味覚の健康維持や、たんぱく質の代謝にも関わり、男性も女性も積極的に摂りたい必須ミネラル。1日2粒、小粒で摂りやすいのもポイント。
規格基準を満たす栄養機能食品。さらに、亜鉛と同じく必須ミネラルである、クロムとセレンも配合。食事が偏りがちな方やパワフルにすごしたい男性におすすめ。
1日14mgの亜鉛を1粒で1粒に亜鉛14mgとマカエキス末を配合。
亜鉛不足を防ぐ生活習慣

亜鉛不足を防ぐためには、食事だけでなく生活習慣全体の見直しが大切です。焦らず少しずつ改善を重ねることが、健康維持のカギとなります。
食事面では、肉類・魚介類・貝類・卵・豆類・ナッツ・種子類・全粒穀物など、亜鉛を多く含む食品をバランスよく取り入れましょう。特に、うなぎ・アーモンド・赤身肉・豆腐はおすすめです。一方で、加工食品にはリン酸塩やポリリン酸など食事内容のバランスに影響する場合があります。自炊をする際は、できるだけ自然食材や健康食品を意識して選ぶとよいでしょう。
また、ストレスや睡眠不足は生活リズムが乱れやすく、栄養バランスにも影響が出ることがあります。1日7〜8時間の睡眠を目安に、深呼吸や軽い散歩などでリラックスする時間を持つことが大切です。アルコールの過剰摂取は栄養バランスに影響を与えることがあるため、飲酒は控えめを心がけましょう。飲酒は控えめにし、発汗量が多い運動時には、たんぱく質やビタミンと一緒に亜鉛を補給することで体調バランスを整えられます。
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まとめ
亜鉛は、私たちの健康と美しさを内側から支える大切なミネラルです。肌や髪の不調、疲れやすさを感じたとき、「年齢のせい」と決めつける前に、食生活や生活習慣を見直してみましょう。毎日の食事で少しずつ補うことで、体は確実に変わっていきます。そして、症状が長く続く場合は、早めに医師や専門家に相談し、自分に合った栄養バランスを整えることが大切です。無理をせず、できるところから。亜鉛と上手に付き合って、“健やかでしなやかな自分”を育てていきましょう。
<参考文献>






](https://curebell.jp/articles/wp-content/uploads/2025/11/亜鉛_3.png)