薬剤師が解説!「腸活」におすすめの乳酸菌・ビフィズス菌サプリメント

更新日: 2024年11月28日

腸活のために乳酸菌やビフィズス菌のサプリを取り入れたくても、種類が多すぎてどう選べばいいか分からない方は多いのではないでしょうか。 だからといって適当に選んでしまうと、せっかくサプリを摂取しているのに意味がない場合もあります。

そこでこのコラムでは、乳酸菌・ビフィズス菌のおすすめサプリを薬剤師目線で解説。あわせて、乳酸菌とビフィズス菌を摂取することで期待できる効果や、サプリの選び方、注意点も紹介します。

この記事の監修者
吉田 勝栄
薬剤師
大手ドラッグストアでOTC(市販薬)を中心としたヘルスケア製品の接客販売や、メガベンチャー企業でオンライン診療事業の管理薬剤師を経験後、ウィルベース株式会社に入社。
現在は当サイト「CureBell」の運営・コラム作成、OTC・サプリメント等のリサーチ活動を務める。

腸活とは

腸活とは、生活習慣を見直して健康のために腸内環境を整えようという考え方や取り組みのことを指します。

腸は食べ物の消化・吸収だけではなく、細菌やウイルスから体を守る免疫の働きや、アンチエイジング、美肌、ダイエットなどへの効果も期待されているため、腸活に取り組む人は多くいらっしゃいます。

また、腸内環境が悪化すると、便秘や下痢はもちろんのこと、花粉症などのアレルギー疾患など様々な病気のきっかけになると言われているのでこのコラムをきっかけにぜひ腸活に取り組んでみてください。

乳酸菌・ビフィズス菌とは



乳酸菌とビフィズス菌はどちらも「善玉菌」と呼ばれる腸内細菌です。

人の腸には約1000種類の常在菌が生息しており、「腸内フローラ」とも呼ばれます。腸内フローラには善玉菌・悪玉菌・日和見菌(善玉・悪玉どちらでもない菌)の3種類があります。
腸内フローラのバランスは年齢や体調によって変化しますが、理想的なバランスは「善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1」と言われています。
日和見菌は、善玉菌と悪玉菌の優位なほうになびいてはたらくため、健康のためには乳酸菌やビフィズス菌をはじめとする善玉菌を腸内に増やす必要があります。

乳酸菌とビフィズス菌はどちらも腸の中で良い働きをする菌ですが、生息する場所や役割が異なります。

乳酸菌 ビフィズス菌
生息場所 主に小腸
発酵食品にも含まれる
主に大腸
役割 乳酸を作り出す 酢酸(短鎖脂肪酸)、乳酸を作り出す

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それぞれの違いは以下の通り。ひとつずつ詳しく説明していきます。

乳酸菌とは

乳酸菌とは、ブドウ糖などの糖類を分解して乳酸を作り出す細菌です。ラクトバチルス属などに分類される微生物で、ビフィズス菌、ラクトコッカス菌、カゼイ菌などのほか、企業が独自に見出・開発したL-92乳酸菌、乳酸菌L-137など、さまざまな種類があります。

乳酸菌には発酵作用があることが知られており、ヨーグルトやチーズ、キムチなどの発酵食品は乳酸菌の力を使って作られます。

乳酸菌が作り出す乳酸は腸内のpH値を下げて酸性に近づけるため、大腸菌など悪玉菌の増殖を抑え、腸内のバランスを保つ役割を果たしています。腸の動きをサポートし、便秘を改善するほか、免疫機能を高めたり、中性脂肪やコレステロールを下げたりする効果も期待されています。

ビフィズス菌とは

ビフィズス菌は乳酸菌の仲間ですが、数が多く腸に与える影響も大きいことから乳酸菌とは分けて考えられています。

ビフィズス菌は糖を分解する際に乳酸と酢酸(短鎖脂肪酸)を生み出すとされています。その比率は乳酸2:酢酸3の割合です。乳酸菌と同じく腸内を酸性へと近づけ、悪玉菌を減らして腸のはたらきをよくします。

また、ビフィズス菌は赤ちゃんの頃が一番数が多く、離乳食開始前の赤ちゃんの場合、大腸内の細菌のほとんどがビフィズス菌です。しかし、加齢とともにビフィズス菌はどんどん減っていき、特に60歳以降は減りやすいことがわかっています。そのため、意識してビフィズス菌を増やそうとする心がけが重要です。

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乳酸菌・ビフィズス菌サプリの選び方



ここからは、乳酸菌・ビフィズス菌サプリの選び方のポイントを紹介します。乳酸菌やビフィズス菌のサプリと一口に言っても、さまざまな商品があるので、購入の際は以下のポイントをチェックしてみましょう。

機能性表示食品を選ぶ

乳酸菌・ビフィズス菌サプリを選ぶときは機能性表示食品の表示があるかどうかを確認しましょう。

乳酸菌・ビフィズス菌サプリの中には保健機能食品という分類に分けられるサプリメントがあります。保健機能食品はさらに「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」の3つに区分されています。
そのなかで「機能性表示食品」は国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠の情報などを、消費者庁長官に届出して機能性を表示することが認められている食品です。機能性に関する科学的根拠があるため、効果が期待しやすいでしょう。

また、サプリメントの分類・正しい選び方などサプリメント全般に関する詳しい説明は以下のコラムで解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

サプリの正しい選び方コラムはこちら

配合されている菌の種類で選ぶ

乳酸菌やビフィズス菌のなかでもさらに細かく種類が分かれており、中にはその企業が独自で研究するビフィズス菌・乳酸菌もあります。そのため、配合されている菌の種類で選ぶのも一つの方法です。

菌の種類 特徴
プラズマ乳酸菌 ・免疫の司令塔である「pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)」を活性化し、免疫細胞全体の活性化が期待できる
乳酸菌L-137 ・発酵保存食のなれずしから見つかった乳酸菌「Lactobacillus plantarum L-137」をハウス食品が独自で加熱処理して作った乳酸菌
免疫細胞を活性化させる効果が期待できる
ビフィズス菌 BB536 ・赤ちゃんの腸内から見つかったヒト由来のビフィズス菌で、人に適している
・酸や酸素に強い傾向があり、ヨーグルトなどの製品の中でも比較的長く生きられる
ビフィズス菌 N708 ・抗炎症成分を増加させ、炎症の緩和が期待できる

それぞれ期待できる効果が異なるため、悩みに合わせて選ぶとよいでしょう。もしどれを選べばいいのかわからない場合は、複数の種類が配合されたサプリを選ぶか、何種類か試してみて自分に合っていると感じるものを選んでみてください。

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CureBellでのサプリメントの探し方

CureBellサプリ版の特長
CureBellサプリ版の特長

CureBell(キュアベル)では目的や商品区分、1日当の価格、栄養成分、GMP・ドーピング認証有無などの項目で簡単にサプリメントの検索・比較ができます。「自分に合ったサプリメントが分からない」「安全に使用できるサプリメントを探したい」そのような方はキュアベルを使って自身にあったサプリメントを選んでみましょう。

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乳酸菌・ビフィズス菌のおすすめのサプリ

機能性表示食品

ビフィズス菌N708タブレット(日清食品)

ビフィズス菌N708タブレット(日清食品)は、「ビフィズス菌N708株」を1粒当たり約40億個配合した「お腹のつらさを和らげ、お腹の調子を整える機能」を持つ機能性表示食品です。

届くビフィズス EX(ディーエイチシー)

届くビフィズス EX(ディーエイチシー)は、生きて届く「ビフィズス菌BB536」が腸の調子をサポートする腸内環境・お通じが気になる方におすすめの機能性表示食品です。

快腸サポート(ファンケル)

快腸サポート(ファンケル)は、生きたビフィズス菌で腸内環境とお通じを改善することが報告されている機能性表示食品です。ファンケルが独自に開発した「生きた菌を胃酸から守る製法」で胃酸からビフィズス菌を守ります。

iMUSE 免疫ケアサプリメント(キリン)

iMUSE 免疫ケアサプリメント(キリン)は、プラズマ乳酸菌を配合した健康な人の免疫機能の維持をサポートする日本で初めての機能性表示食品です。プラズマ乳酸菌は世界で初めて免疫の司令塔であるpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけることが報告された乳酸菌です。

その他

乳酸菌 AL 3種のバリア菌(ディーエイチシー)

乳酸菌 AL 3種のバリア菌(ディーエイチシー)は、“負けないカラダ”をキーワードに、3種のバリア菌として植物性乳酸菌K-2 2000億個、乳酸菌EC-12 1000億個、シールド乳酸菌®100億個を配合した乳酸菌サプリメントです。サポート成分としてラクチュロース(オリゴ糖)とビタミンCもプラスされています。

まもり高める乳酸菌L-137(ハウス)

ハウス食品グループが研究を重ねてきた独自の乳酸菌「まもり高める乳酸菌 L-137」を100億個配合した乳酸菌サプリメントです。

乳酸菌・ビフィズス菌サプリメントを使用するときの注意点



手軽に乳酸菌やビフィズス菌を取り入れられるサプリは便利です。しかし、誤った方法で摂取しても意味がなかったり、かえって不調を感じる恐れもあります。そのため、以下のような注意点をおさえて摂取しましょう。

毎日継続する

乳酸菌・ビフィズス菌のサプリは継続してこそ意味があります。摂取している期間のみ効果が出るとも言われているため、不調が出ない限りは毎日摂取し続けることでより効果が期待できるでしょう。

また、乳酸菌やビフィズス菌は一定期間をすぎると腸から排出されるので、多めに取っても問題ないとされています。

合わない・効果を感じないものを飲み続けない

前述した通り、乳酸菌やビフィズス菌の中にも「ビフィズス菌BB536」や「プラズマ乳酸菌」など、種類がたくさんあります。体質によって合う・合わないもあり、実際に摂取してみなければ相性は分かりません。

自分に合わない乳酸菌やビフィズス菌を摂取したからといって体に悪影響があるわけではありませんが、効果を感じなければ、他の種類のサプリを試すなどして、自分に合ったものを探しましょう。

食物繊維の種類に注意する

乳酸菌やビフィズス菌のサプリには食物繊維が含まれているものもありますが、普段から便秘気味の方は食物繊維の種類に注意しましょう。

食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、どちらも便秘の改善に役立ちますが、不溶性食物繊維には少し注意が必要です。不溶性食物繊維は、便のかさを増して腸を刺激し、動きを高めるものです。もともと便秘気味だったり過敏性腸症候群などで腸に不調があったりする方は、腸の動きそのものが鈍くなっているので、不溶性食物繊維を摂ることでさらに便通が悪くなることがあります。

通院中の場合は医師に確認する

通院中の場合は、必ず医師に相談してからサプリを摂取しましょう。サプリは厳密には食品に分類されるものですが、薬との相性が悪いものもあります。薬との飲み合わせが悪いと、病気の治りが遅くなったり症状が悪化したりすることもあるため注意しましょう。

また、他にもサプリを飲んでいる場合は、特定の栄養素の過剰摂取となったり、飲み合わせが悪く健康に被害が及んだりする恐れもあります。乳酸菌やビフィズス菌自体は多く摂っても問題ないとされていますが、一緒にビタミンやミネラルが配合されている場合は要注意です。他のサプリと重複している成分がないか、過剰摂取にならないかを確認してから摂取してください。

まとめ

腸内の善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌は、サプリなどで積極的に摂取することで、腸活の助けとなります。便通を改善することでダイエットにつながったり、免疫力アップの効果が期待できたりと、美容にも健康にも嬉しい効果があるでしょう。

乳酸菌やビフィズス菌は継続して摂取することが重要だとされているので、味や形状、値段なども含め、毎日続けやすいサプリを選んでみてください。