薬剤師が解説!中性脂肪・コレステロール値が気になる方におすすめのコレステロールケアサプリ
中性脂肪値やコレステロール値やが気になる方にとって、日々の健康管理は欠かせません。これらの数値が高すぎると、脂質異常症と診断されたり、動脈硬化につながったりすることがあるため、日々の食生活や運動など、適切なケアが求められます。
本記事では、中性脂肪やコレステロール値が高い場合のリスクや、健康的な生活をサポートする中性脂肪・コレステロールケアサプリの選び方などについて、薬剤師の視点から詳しく解説します。
大手ドラッグストアでOTC(市販薬)を中心としたヘルスケア製品の接客販売や、メガベンチャー企業でオンライン診療事業の管理薬剤師を経験後、ウィルベース株式会社に入社。
現在は当サイト「CureBell」の運営・コラム作成、OTC・サプリメント等のリサーチ活動を務める。
目次
中性脂肪・コレステロール値が高いとどうなる?
中性脂肪やコレステロール値が高い状態が続くと、動脈硬化や脂質異常症などの原因となり、心筋梗塞や脳梗塞など深刻な病気を発症するリスクを高めます。ここでは、このようなリスクの詳細について解説します。
動脈硬化の進行
中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)が増加すると、血管の内壁に蓄積し、プラークと呼ばれる塊が形成されます。このプラークによって動脈硬化が進行しやすくなり、放置すると心筋梗塞や脳梗塞といった病深刻な気のリスクを高める恐れもあります。
脂質異常症のリスク
中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)が増加すると、「脂質異常症」と診断される可能性があります。
脂質異常症は、脂質の摂りすぎや、体内で適切に処理されないことが理由で、血液中の脂質の数値が基準を外れた状態です。脂質異常症が進行すると、動脈硬化の進行につながり、心筋梗塞や脳梗塞のリスク上昇につながります。また、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の一因となり、全身の健康に悪影響を与えることも考えられます。
善玉コレステロール(HDL)の減少
善玉コレステロール(HDL)は、血管内に溜まった余分なコレステロールを回収し、動脈硬化を防ぐ重要な役割を果たします。
しかし、中性脂肪が増えると悪玉コレステロール(LDL)が増加し、善玉コレステロール(HDLが減少)します。その結果、血管内に脂質が蓄積しやすくなり、脂質異常症や動脈硬化につながるのです。
中性脂肪・コレステロールケアサプリの選び方
中性脂肪値やコレステロール値を改善するためには、日々の食事の改善や、運動がとても大事です。たとえば、大豆製品や食物繊維、魚などを意識して摂取することなどがポイントとなります。ただ、すぐに生活習慣を変えるのは大変な方も多いでしょう。そんな時にサポートしてくれるのがサプリメントです。ここでは、具体的な選び方を紹介します。
成分で選ぶ
中性脂肪・コレステロールケアサプリを選ぶ際は、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らし、善玉コレステロール(HDL)を増やすことが期待できる機能がある成分が適切に含まれているかを確認するのがポイントです。
成分や配合量が不十分な製品を選ぶと、十分な効果が得られない可能性があります。ここからは、具体的な成分について詳しく見ていきましょう。
成分 | 概要 | 期待できる機能 |
---|---|---|
DHA/EPA | 青魚に多く含まれるオメガ3系高度不飽和脂肪酸 |
・中性脂肪の減少をサポート ・善玉コレステロール(HDL)の上昇をサポート ・血液をサラサラにし、動脈硬化の予防や心血管系をはじめとする病気の予防 |
ナットウキナーゼ | 納豆に含まれる酵素 |
・悪玉コレステロール(LDL)の吸収を抑える ・血栓(血液の塊)の形成を防いだり、動脈硬化を防いだりする |
グロビンペプチド | 豚の赤血球から得られる成分 |
・摂取した脂肪分の吸収を抑制する ・中性脂肪の上昇を抑制する ・コレステロールの減少にも寄与する |
ポリコサノール | サトウキビや米ぬか由来の成分 |
・悪玉コレステロール(LDL)を減少させる ・LDLと善玉コレステロール(HDL)のバランス改善 ・中性脂肪の抑制 ・高血圧や肝機能の改善などにも寄与する |
DHA/EPA
DHA/EPAは青魚に多く含まれるオメガ3系高度不飽和脂肪酸で、コレステロールケアに欠かせない成分です。この成分は中性脂肪の減少や、善玉コレステロール(HDL)の上昇をサポートする機能があるとされています。
また、血液をサラサラにし、動脈硬化の予防や心血管系をはじめとする病気の予防など、健康維持のサポートにも期待できることがポイントです。具体的には、DHAには、血管の弾力性を維持する機能があると言われており、EPAは、血の塊ができるのを防ぐことで、血流がよくなる機能が期待できます。
ナットウキナーゼ
ナットウキナーゼは、納豆に含まれる酵素で、血栓(血液の塊)の形成を防いだり、動脈硬化を防いだりする機能が期待できます。
グロビンペプチド
グロビンペプチドは、豚の赤血球から得られる成分です。摂取した脂肪分の吸収や、中性脂肪の上昇を抑制する機能が期待でき、実験では中性脂肪の上昇を約60%抑制したという結果も出ています。さらに、中性脂肪だけでなく、コレステロールの減少にも寄与することがわかっています。
グロビンペプチド自体を食事から摂取することは難しいため、成分が配合されたサプリメントなどを利用するのがおすすめです。
ポリコサノール
ポリコサノールは、サトウキビや米ぬか由来の成分で、悪玉コレステロール(LDL)の減少と、善玉コレステロール(HDL)とのバランス改善が期待できます。また、中性脂肪の抑制にも効果が期待できます。そのほか、高血圧や肝機能の改善にも寄与するとされており、健康に嬉しい成分だと言えます。
安全性で選ぶ
品質や安全性が担保されている商品を選びたい場合は、GMP認証を取得している工場で製造された商品を選びましょう。
GMPとは、Good Manufacturing Practice(適正製造規範)の略で、原材料の受け入れから製造、出荷まで全ての過程において、製品が安全に作られ一定の品質が保たれるようにするための製造工程の管理基準のことです。GMP認証を取得している商品は、厚生労働省の「健康食品GMPガイドライン」に基づき第三者機関が審査・査察を行った結果、認定を受けた工場で製造されていることが明らかになっています。
コストパフォーマンスの良さで選ぶ
サプリメントは継続して使用することで効果を実感できるものが多いため、無理なく続けられる価格帯の製品を選ぶことが大切です。
また、価格だけでなく、悪玉コレステロール(LDL)の低下や善玉コレステロール(HDL)の増加が期待できる機能のある成分が十分に含まれているかを確認するのもポイントです。適切なコストパフォーマンスの製品を選ぶことで、効率のよいヘルスケアにつながるでしょう。
機能性表示食品を選ぶ
コレステロールケアサプリを選ぶときは機能性表示食品の表示があるかどうかを確認しましょう。
コレステロールケアサプリメントの中には保健機能食品という分類に分けられるサプリメントがあります。保健機能食品はさらに「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」の3つに区分されています。
そのなかで「機能性表示食品」は国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠の情報などを、消費者庁長官に届出して機能性を表示することが認められている食品のため、その表示内容をみて商品を選択するとよいでしょう。
また、サプリメントの分類・正しい選び方などサプリメント全般に関する詳しい説明は以下のコラムで解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
CureBellでのサプリメントの探し方
CureBell(キュアベル)では目的や商品区分、1日当の価格、栄養成分、GMP・ドーピング認証有無などの項目で簡単にサプリメントの検索・比較ができます。「自分に合ったサプリメントが分からない」「安全に使用できるサプリメントを探したい」そのような方はキュアベルを使って自身にあったサプリメントを選んでみましょう。
おすすめの中性脂肪・コレステロールケアサプリ
ナットウキナーゼさらさら粒PREMIUM+中性脂肪(小林製薬)は、機能性関与成分納豆菌由来ナットウキナーゼのほかに、ポリフェノールの一種である「ケルセチン」が含まれた北海道の希少なたまねぎ「さらさらレッド」やEPA・DHA成分が配合された機能性表示食品です。
EPA&DHA(ディアナチュラゴールド)は、中性脂肪を減らす作用のあるEPA・DHA配合の中性脂肪が高めの方におすすめの機能性表示食品です。
DHA(ディーエイチシー)は、機能性関与成分DHAを510mg、EPAを110mg(一日摂取目安量あたり)配合し、血中の中性脂肪値を下げ、加齢に伴い低下する記憶力を維持することが報告されている機能性表示食品です。
スーパーフィッシュオイル(ネイチャーメイド)は、EPA・DHAが血中中性脂肪の上昇抑制をサポートする機能性表示食品です。
脂肪対策(サンヘルス)は、グロビンペプチドが食事の脂肪の吸収を抑えることにより、食後の血中中性脂肪の上昇を抑える機能性表示食品です。
レイデルポリコサノール10(レイデルジャパン)は、ポリコサノール配合の悪玉(LDL)コレステロールを下げるだけでなく、善玉(HDL)コレステロールと悪玉(LDL)コレステロールの比率を改善する機能性表示食品です。
中性脂肪・コレステロールケアサプリを使用するときの注意点
中性脂肪・コレステロールケアサプリを効果的かつ安全に活用するためには、使用時の注意点を正しく理解しておくことが大切です。過剰摂取や医薬品との相互作用など、特有のリスクを把握し適切に対処することで、健康管理のサポートに役立ちます。以下では、それぞれの注意点について詳しく解説します。
過剰摂取を避ける
中性脂肪・コレステロールケアサプリを使用する際には、摂取量を守ることが大切です。中性脂肪・コレステロールケアサプリに含まれていることの多い「n-3系不飽和脂肪酸」ですが、過剰摂取すると、血液をサラサラにする成分のひとつであるEPAの作用で、出血すると止まらなくなるリスクが高まります。
医薬品との相互作用を確認する
現在通院中で医薬品を服用している場合などは、コレステロールケアサプリとの相互作用に注意が必要になるため、医師や薬剤師に相談してからサプリメントを使用しましょう。
たとえば、血液をサラサラにする薬(ワルファリンなど)を服用している場合は、ビタミンKによって薬の作用が弱められることがあるため、ビタミンKが豊富な納豆由来のナットウキナーゼには注意が必要になります。
アレルギーや体質に注意する
中性脂肪・コレステロールケアサプリには、DHAやEPAなどの魚由来成分や、大豆由来の成分などがよく含まれているため、食品アレルギーがある方はよく確認しましょう。
また、妊娠中や授乳中の場合は、摂取が推奨されていないものが多いので、注意してください。アレルギーや体質などが気になる場合は、事前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
まとめ
コレステロールケアサプリは成分や安全性、コスパなどを確認し、自分に合ったサプリを選びましょう。ただし、サプリはあくまでサポートをするものです。中性脂肪やコレステロール値の改善や、脂質異常症予防のためには、日々の食生活や運動など、生活習慣の見直しが大事です。
また、中性脂肪やコレステロールを減らすだけでなく、善玉コレステロール(HDL)を増やす意識も持ちましょう。善玉コレステロール(HDL)は余分なコレステロールを回収し、動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。善玉コレステロール(HDL)の増加には、減量、運動、禁煙などが必要とされています。